一回家に帰って、部活の荷物や着替えを追加で先輩の家に持ってくることになった。
先輩も俺の家を見たいらしく二人で電車に乗って俺の家まで一緒にいた。
「ここが俺の部屋です」
「おー、なんかめっちゃシンプル」
「あんまり趣味とかないんで飾るものとかないですし」
先輩にはくつろいでもらって俺は袋に着替えや下着、部活のものをまとめていく。
「睦月ボクサーパンツなんだ」
「か、勝手に下着見ないでください」
急いでタンスを閉じて先輩を床に座らせる。
「睦月の下着はそこにあるんだー」
「俺がいない間に勝手に見ないでくださいよ」
「見ない見ない。履いてる姿しか興味ないから」
サラッと言った変態発言……
先輩はあっさりしていて、全く恥ずかしがる素振りなんて見せない。
もしかして先輩って慣れてたりするのか?
元カノの話とか聞いたことないけど、先輩の顔って整っている方だし優しいし、いたりするものなのだろうか。
聞くのは怖いけど、普通に知りたいし、それに最後までヤッているなら俺だってちゃんと……
突然、俺の部屋に先輩と二人きりでいることを意識し始める。
今、親は仕事だからこの家には先輩と俺しかいない。
え、まさか、俺、先輩とやりたいとか考えてる?
いや、いやいや今日は荷物を取りに来ただけで会って、先輩とあーいうこととかこーいうこととかやろうだなんて思っていない!
「お、これはお宝発見」
先輩の手にはえっちな雑誌がある。
それは、中学生の時にノリで友達と買ってたやつぅ……
俺の、ベッドの下に無造作に置いてあったのを見つけられた。
しばらく見ていなかったから存在忘れてた。隠すの忘れた。
雑誌には水着を着た女子しかいない。
「先輩違うんです、それは先輩と付き合ってから全く見ていません。っていうか存在を忘れてました!」
「なるほど、これが睦月のおかずか」
パラパラとページをめくりながら棒読みでいう。
まさか、怒っている??
「おかずじゃないです、今のおかずはせんぱっ……」
バンッと雑誌を閉じる。
その音でほかの音が全て絶たれたみたいだ。
しまった……
恥ずかしい……
全身の体温が急激に熱くなっていく。
鼓動が身体に大きく響いて、先輩の声ですら聞き逃してしまう気がする。
しばらく先輩のことを見れない。
先輩も何も言わない。
沈黙の時間が流れ、余計に緊張感が増していく。
「睦月。こっち見て」
「今、見れません」
恥ずかしさのあまり、体育座りになって顔を膝の間に埋めてしまった。
「えー、じゃあ仕方ないな」
先輩はゆっくり俺の膝を横に開く。
するとそのまま俺の体をトンっと押して、そのまま押し倒される。
両手で俺の手首掴み、俺の頭上で固定する。
思ったよりも力が強くて顔を隠すことができない。
先輩は俺の体にまたいで、しばらく数秒見つめ合った。
「あの、手を離してください」
「俺はしばらくこのままでもいいんだけど」
「今日は荷物をまとめに来ただけであって、親ももうすぐ帰ってきますよ」
「えー」
そのとき、玄関の扉が開く音がする。
「ただいまー、あれお友達ー?」母の呑気な声が聞こえた。
今は俺の部屋にいるからばれないけど、絶対に見られたらまずい。
「母さん帰ってきました!」
「えー、」
先輩は手を離す。
先輩はきちんと座りなおす。
母さんの足音が部屋に近づく前に俺も体制を急いで整える。
「ん、あーこんにちは。翔の友達?」
母がノックもせずにドアを開ける。
「はい、水無瀬と申します」
先輩はにっこり笑って行儀良く会釈する。
「水無瀬君ねー、あ、もしかしてお泊りの」
「はい、俺の家でなんです。今は翔君の荷物をまとめに来たんですよ」
「あら、そういえば追加で泊まるのよね。迷惑じゃないかしら?」
「全然、とても楽しいですよ」
「まー、よかった。そうだ今日デパートでちょうどお菓子買ってきたのよ。持ってくるわね」
母さんはそそくさと部屋から出ていく。
お菓子か、どんなだろう。
そう思った次の瞬間、先輩が俺にキスをしてきた。
え? 今?
唇が触れたまま、先輩は俺のことを見つめている。
その視線から目を離せない、いっきに顔の熱が上がっていく。
たたたっと母さんの足音、直前に先輩はやっと顔を離した。
「これこれー、水無瀬君、マカロンは好きかしら」
「大好きですよ」
さっきキスをした素振りなんて一ミリも見せていない。
俺はまだ頭が追い付いていないのに。
俺は今、いつもどおり無表情なのだろうか。
それならいいけど、やっぱり顔が熱い。
こんな顔、親に見られたくない。
思わずベッドの上にうつぶせになる。
「なにやってんのよ」
「母さん、早くどっか行ってよ」
「もうー、わかったわよ」
母さんはリビングのほうへ行く。
先輩はベッドの上に座り、俺の頭をそっとなでる。
「びっくりした?」
「しますよ、母さん来るの分かってるのに、あのタイミングは驚きました」
「かなり焦った顔してたね、可愛かったなー」
「怒りますよ」
「怒った睦月もいいねー」
この人全然反省していない。
「もう先輩の家行きましょ」
「えー、分かったー」
なんか幼い子供みたいな反応してる。
可愛いぃぃ……
玄関で靴を履いていると、母さんと遭遇する。
「あれ、もう帰っちゃうの?」
「はい、これから俺の家に行きますよ」
営業スマイルでさわやかに言っている。
先輩って、俺の前と外だとかなりキャラ違うよな。
部活の時はふわふわした雰囲気で、可愛いマスコットっぽいところがある。
それに比べて親とかの前だとしっかり者で、隙がない大人っぽい雰囲気。
俺の前だと、たまに子供みたいにわがままだったり、たまに、大人の余裕というか、完全にリードしてくる。
いろんな先輩の姿が見れるというのは、恋人の特権かぁー。
最高です。
玄関を出て、駅までの道を先輩と並んで歩く。
「睦月のお母さん、いい人だね」
「お節介で面倒ですよ」
「んーん、全然。外だとこんなに感情の変化が見にくい睦月なのに、お母さんの前だとやっぱり結構表情豊かになるね」
「あれは、先輩はキスしてきたから」
「え? キスだけじゃなくて、睦月の呆れた顔のこといってたんだけど」
一人勘違いをしていた、だと。
にやにやと不敵な笑みを浮かべる先輩。
こういうところ、やっぱり可愛いなぁぁぁ。
「先輩も、俺の前と、他の人に対して対応違いますよね」
「そりゃ、当たり前だよ。恋人なんだから」
改めて、恋人と言われると、嬉しさがこみ上げてくる。
「先輩のこと、俺大好きです」
「ありがと、俺もーー」
「翔!」
先輩の言葉を遮る高い声……
振り返らなくても声を特定できる。
「翔! 久しぶり!」
俺よりも先に先輩が振り返る。
「翔ー、元気してた? めっちゃ久しぶりじゃない?」
やっと振り返って、その人を視界に入れる。
制服を着ていて、綺麗な黒い髪。
同じ中学だった、明里だ。
あの頃よりずいぶんきれいになった気がする。
「久しぶり」
「ここで会えると思わなかった! あ、でも翔の家ここの近くだよね。偶然? わー、めっちゃ嬉しい」
一人で盛り上がっているのを見て、俺はどうやって先輩にばれずにこの場から去るかだけを考えていた。
「こんにちはー、水無瀬って言いまーす」
先輩が営業スマイルで割り込んできた。
「こんにちはー。水無瀬さん、この後ちょっと翔お借りしてもいいですか?」
「んーん、この後俺と予定あるからだーめ」
「いや、高校入ってから全く会っていなかったのに、やっと会えたんですよ。私にちょっとのお時間でもいいので譲ってください」
「いーやー、だめだよ。てか君って翔の友達?」
「いえ、彼女です」
その瞬間、俺は全身が氷に包まれたみたいに動けなくなる。
先輩も俺の家を見たいらしく二人で電車に乗って俺の家まで一緒にいた。
「ここが俺の部屋です」
「おー、なんかめっちゃシンプル」
「あんまり趣味とかないんで飾るものとかないですし」
先輩にはくつろいでもらって俺は袋に着替えや下着、部活のものをまとめていく。
「睦月ボクサーパンツなんだ」
「か、勝手に下着見ないでください」
急いでタンスを閉じて先輩を床に座らせる。
「睦月の下着はそこにあるんだー」
「俺がいない間に勝手に見ないでくださいよ」
「見ない見ない。履いてる姿しか興味ないから」
サラッと言った変態発言……
先輩はあっさりしていて、全く恥ずかしがる素振りなんて見せない。
もしかして先輩って慣れてたりするのか?
元カノの話とか聞いたことないけど、先輩の顔って整っている方だし優しいし、いたりするものなのだろうか。
聞くのは怖いけど、普通に知りたいし、それに最後までヤッているなら俺だってちゃんと……
突然、俺の部屋に先輩と二人きりでいることを意識し始める。
今、親は仕事だからこの家には先輩と俺しかいない。
え、まさか、俺、先輩とやりたいとか考えてる?
いや、いやいや今日は荷物を取りに来ただけで会って、先輩とあーいうこととかこーいうこととかやろうだなんて思っていない!
「お、これはお宝発見」
先輩の手にはえっちな雑誌がある。
それは、中学生の時にノリで友達と買ってたやつぅ……
俺の、ベッドの下に無造作に置いてあったのを見つけられた。
しばらく見ていなかったから存在忘れてた。隠すの忘れた。
雑誌には水着を着た女子しかいない。
「先輩違うんです、それは先輩と付き合ってから全く見ていません。っていうか存在を忘れてました!」
「なるほど、これが睦月のおかずか」
パラパラとページをめくりながら棒読みでいう。
まさか、怒っている??
「おかずじゃないです、今のおかずはせんぱっ……」
バンッと雑誌を閉じる。
その音でほかの音が全て絶たれたみたいだ。
しまった……
恥ずかしい……
全身の体温が急激に熱くなっていく。
鼓動が身体に大きく響いて、先輩の声ですら聞き逃してしまう気がする。
しばらく先輩のことを見れない。
先輩も何も言わない。
沈黙の時間が流れ、余計に緊張感が増していく。
「睦月。こっち見て」
「今、見れません」
恥ずかしさのあまり、体育座りになって顔を膝の間に埋めてしまった。
「えー、じゃあ仕方ないな」
先輩はゆっくり俺の膝を横に開く。
するとそのまま俺の体をトンっと押して、そのまま押し倒される。
両手で俺の手首掴み、俺の頭上で固定する。
思ったよりも力が強くて顔を隠すことができない。
先輩は俺の体にまたいで、しばらく数秒見つめ合った。
「あの、手を離してください」
「俺はしばらくこのままでもいいんだけど」
「今日は荷物をまとめに来ただけであって、親ももうすぐ帰ってきますよ」
「えー」
そのとき、玄関の扉が開く音がする。
「ただいまー、あれお友達ー?」母の呑気な声が聞こえた。
今は俺の部屋にいるからばれないけど、絶対に見られたらまずい。
「母さん帰ってきました!」
「えー、」
先輩は手を離す。
先輩はきちんと座りなおす。
母さんの足音が部屋に近づく前に俺も体制を急いで整える。
「ん、あーこんにちは。翔の友達?」
母がノックもせずにドアを開ける。
「はい、水無瀬と申します」
先輩はにっこり笑って行儀良く会釈する。
「水無瀬君ねー、あ、もしかしてお泊りの」
「はい、俺の家でなんです。今は翔君の荷物をまとめに来たんですよ」
「あら、そういえば追加で泊まるのよね。迷惑じゃないかしら?」
「全然、とても楽しいですよ」
「まー、よかった。そうだ今日デパートでちょうどお菓子買ってきたのよ。持ってくるわね」
母さんはそそくさと部屋から出ていく。
お菓子か、どんなだろう。
そう思った次の瞬間、先輩が俺にキスをしてきた。
え? 今?
唇が触れたまま、先輩は俺のことを見つめている。
その視線から目を離せない、いっきに顔の熱が上がっていく。
たたたっと母さんの足音、直前に先輩はやっと顔を離した。
「これこれー、水無瀬君、マカロンは好きかしら」
「大好きですよ」
さっきキスをした素振りなんて一ミリも見せていない。
俺はまだ頭が追い付いていないのに。
俺は今、いつもどおり無表情なのだろうか。
それならいいけど、やっぱり顔が熱い。
こんな顔、親に見られたくない。
思わずベッドの上にうつぶせになる。
「なにやってんのよ」
「母さん、早くどっか行ってよ」
「もうー、わかったわよ」
母さんはリビングのほうへ行く。
先輩はベッドの上に座り、俺の頭をそっとなでる。
「びっくりした?」
「しますよ、母さん来るの分かってるのに、あのタイミングは驚きました」
「かなり焦った顔してたね、可愛かったなー」
「怒りますよ」
「怒った睦月もいいねー」
この人全然反省していない。
「もう先輩の家行きましょ」
「えー、分かったー」
なんか幼い子供みたいな反応してる。
可愛いぃぃ……
玄関で靴を履いていると、母さんと遭遇する。
「あれ、もう帰っちゃうの?」
「はい、これから俺の家に行きますよ」
営業スマイルでさわやかに言っている。
先輩って、俺の前と外だとかなりキャラ違うよな。
部活の時はふわふわした雰囲気で、可愛いマスコットっぽいところがある。
それに比べて親とかの前だとしっかり者で、隙がない大人っぽい雰囲気。
俺の前だと、たまに子供みたいにわがままだったり、たまに、大人の余裕というか、完全にリードしてくる。
いろんな先輩の姿が見れるというのは、恋人の特権かぁー。
最高です。
玄関を出て、駅までの道を先輩と並んで歩く。
「睦月のお母さん、いい人だね」
「お節介で面倒ですよ」
「んーん、全然。外だとこんなに感情の変化が見にくい睦月なのに、お母さんの前だとやっぱり結構表情豊かになるね」
「あれは、先輩はキスしてきたから」
「え? キスだけじゃなくて、睦月の呆れた顔のこといってたんだけど」
一人勘違いをしていた、だと。
にやにやと不敵な笑みを浮かべる先輩。
こういうところ、やっぱり可愛いなぁぁぁ。
「先輩も、俺の前と、他の人に対して対応違いますよね」
「そりゃ、当たり前だよ。恋人なんだから」
改めて、恋人と言われると、嬉しさがこみ上げてくる。
「先輩のこと、俺大好きです」
「ありがと、俺もーー」
「翔!」
先輩の言葉を遮る高い声……
振り返らなくても声を特定できる。
「翔! 久しぶり!」
俺よりも先に先輩が振り返る。
「翔ー、元気してた? めっちゃ久しぶりじゃない?」
やっと振り返って、その人を視界に入れる。
制服を着ていて、綺麗な黒い髪。
同じ中学だった、明里だ。
あの頃よりずいぶんきれいになった気がする。
「久しぶり」
「ここで会えると思わなかった! あ、でも翔の家ここの近くだよね。偶然? わー、めっちゃ嬉しい」
一人で盛り上がっているのを見て、俺はどうやって先輩にばれずにこの場から去るかだけを考えていた。
「こんにちはー、水無瀬って言いまーす」
先輩が営業スマイルで割り込んできた。
「こんにちはー。水無瀬さん、この後ちょっと翔お借りしてもいいですか?」
「んーん、この後俺と予定あるからだーめ」
「いや、高校入ってから全く会っていなかったのに、やっと会えたんですよ。私にちょっとのお時間でもいいので譲ってください」
「いーやー、だめだよ。てか君って翔の友達?」
「いえ、彼女です」
その瞬間、俺は全身が氷に包まれたみたいに動けなくなる。


