"みなも"みたいな恋だった


「1度すごく怒ったことがあったっけ……。」
私はもう一度紅茶を1口飲む。


あれはなんて事ない普通の日だった。
母親がリビングのCDプレイヤーで音楽を聞いていた。

私はその音が耐えられず、
「うるさいんだよ!!!」

と怒って電源を切った。

あの時は音という音が憎悪に変わっていた。

「そんなに必死に部活やってプロになりたいの?」
家にいる時間も譜面と睨めっこをしていた私に母親は言ったことがあった。

プロになりたい訳じゃない。
ただ良い音をみんなで創りたかった。

それがこんな形で終わってしまうのが辛くて仕方なかった。



「あの時は申し訳ないことしたな……。」
私はまたイラストを描き始める。