春、煙のむこうで

 四年目の春。
 ジンギスカン会には、また煙が上がった。

 遥は社会人になり、スーツの似合う大人の姿。
 
 梢と直樹はカップルになっていた。
 二人で先日、報告を受けた。
 
 今朝あったら、遙がショートヘアに変わってた。
「この方が大人っぽいでしょ?」
 そんな風に誤魔化す遙。
「似合ってるよ」と僕はそう思ったままを伝えた。

 煙の向こう、遠くで笑う二人。
 風に桜が舞い、炭の匂いが鼻を刺した。

 何かが終わったような、静かな感覚だけが残った。