探偵研究部。――カケラノセカイ―― ① うわさの新入生を追え!

 ――歴史を感じるその教会のほど近く、少年は、少女に出来上がったばかりのオルゴールを包み紙に包んで、差し出した。

「神父さんに、これを渡してほしいんだ」

 少女は、不思議に思った。

「プレゼントでしょう? どうして、自分で渡さないの?」

 そう言うと、少年は少しだけ、寂しそうな顔をした。
 少女はその意味が分からなかった。

「これは、君から渡してほしい。――約束だけど、中身は決して見ないで」

「うん」

 少女は、素直にうなずき教会に向かった。

 背中に少年の、

「До свидания」(ドスヴィダーニャ)

 の声を聞いたような気がした――