もっもっ
と、俺はサンドウィッチを食べ進める
目の前ではP'Gemが俺を見ながら炭酸水を口に含む
すると、P'Gemがコトっとグラスを置き、静かに口を開いた
「Nong、なんで泣いていたんだ?」
その瞬間俺の動きが止まる
シュワー…と沈黙の間でグラスの底から表面へと炭酸の泡が移動する
スコールのなか抵抗もせず、ずぶ濡れでただ突っ立ってたらそりゃ聞かれるよな
俺はそっとサンドウィッチを皿の上に置いた
一拍。
「…逃げてきたんです」
ドラマの主人公を頼って突然押し掛けてきた困り人のようなセリフがとっさに口から出た
「何から?」
「それは…内緒です」
助けてもらってそれはないだろうと俺だってそんなドラマ見てたら思うよ
「教えてくれないか?Jamの力になりたい」
まさにお人好し主人公のセリフ。
かと思いきや、
「俺のかわいいJamが傷ついているんだ、ほうっておけないだろう。それに、もし解決できれば俺の株も上がりそうだしな」
キランっと音のしそうな勢いで残念な主人公よろしく言葉を発したP'Gem
「……」
俺はこの人なに言ってるんだろうと目の前のイケメンを見つめることしかできなかった
おそらく俺はいまオール明けで早朝、ターミナル駅前、同じ速度、同じ方向へと流れていく人の波を横から見つめる世捨て人のような目をしているのだろう
「ふっそんなに見つめないでくれ、照れるじゃないか」
「逃げてきたんです」
「お、話す気になったみたいだね」
「この辺りに来るのは初めてではありません。いつもは大学が休みのとき、講義がないときに来ています」
「何をしに?」
「…っ、…恋人に、会いに」
「へぇ。」
P'Gemの声が一段低くなった。
「でも今日は彼が風邪を引いたと言うのでご飯でも作ってあげようと思って彼の家に行きました、いつもと違う時間に…」
「そしたら?」
声のトーンが元に戻った
「彼の家に彼がいました、俺以外の人と一緒に」
「友達…じゃないよね?」
「…窓からのぞく夕日に照らされ彼の影と相手の影が重なりあっていました」
「なんか雰囲気あるように言ってるけどキスしてたんだな」
「うっ…、
何か言えばよかった、突撃してやればよかった。でも、逃げることしかできませんでした」
「なるほどな、状況は理解した」
俺は再び泣きそうになるのをサンドウィッチを食べることで押しとどめた
「うまいか?」
「…はい」
「甘い?酸っぱい?」
「…酸っぱい」
いまのなんとも言えないこの気持ちをアセロラ・ジャムサンドが表現してくれているように感じた
「Nong、外は暗いな」
グラスを手に持ち、
P'Gemが語りかけてきた
「そうですね」
「でも、Nongはいま明るい場所にいる」
俺と一緒に、とグラスを傾けP'Gemが続けた
確かに、この人といる
この時間が俺を救っている
P'Gemを真似して炭酸を口に含む
シュワー…
時間が経っても喉を突き刺す炭酸がこの後起こることを予期しているかのようだった
と、俺はサンドウィッチを食べ進める
目の前ではP'Gemが俺を見ながら炭酸水を口に含む
すると、P'Gemがコトっとグラスを置き、静かに口を開いた
「Nong、なんで泣いていたんだ?」
その瞬間俺の動きが止まる
シュワー…と沈黙の間でグラスの底から表面へと炭酸の泡が移動する
スコールのなか抵抗もせず、ずぶ濡れでただ突っ立ってたらそりゃ聞かれるよな
俺はそっとサンドウィッチを皿の上に置いた
一拍。
「…逃げてきたんです」
ドラマの主人公を頼って突然押し掛けてきた困り人のようなセリフがとっさに口から出た
「何から?」
「それは…内緒です」
助けてもらってそれはないだろうと俺だってそんなドラマ見てたら思うよ
「教えてくれないか?Jamの力になりたい」
まさにお人好し主人公のセリフ。
かと思いきや、
「俺のかわいいJamが傷ついているんだ、ほうっておけないだろう。それに、もし解決できれば俺の株も上がりそうだしな」
キランっと音のしそうな勢いで残念な主人公よろしく言葉を発したP'Gem
「……」
俺はこの人なに言ってるんだろうと目の前のイケメンを見つめることしかできなかった
おそらく俺はいまオール明けで早朝、ターミナル駅前、同じ速度、同じ方向へと流れていく人の波を横から見つめる世捨て人のような目をしているのだろう
「ふっそんなに見つめないでくれ、照れるじゃないか」
「逃げてきたんです」
「お、話す気になったみたいだね」
「この辺りに来るのは初めてではありません。いつもは大学が休みのとき、講義がないときに来ています」
「何をしに?」
「…っ、…恋人に、会いに」
「へぇ。」
P'Gemの声が一段低くなった。
「でも今日は彼が風邪を引いたと言うのでご飯でも作ってあげようと思って彼の家に行きました、いつもと違う時間に…」
「そしたら?」
声のトーンが元に戻った
「彼の家に彼がいました、俺以外の人と一緒に」
「友達…じゃないよね?」
「…窓からのぞく夕日に照らされ彼の影と相手の影が重なりあっていました」
「なんか雰囲気あるように言ってるけどキスしてたんだな」
「うっ…、
何か言えばよかった、突撃してやればよかった。でも、逃げることしかできませんでした」
「なるほどな、状況は理解した」
俺は再び泣きそうになるのをサンドウィッチを食べることで押しとどめた
「うまいか?」
「…はい」
「甘い?酸っぱい?」
「…酸っぱい」
いまのなんとも言えないこの気持ちをアセロラ・ジャムサンドが表現してくれているように感じた
「Nong、外は暗いな」
グラスを手に持ち、
P'Gemが語りかけてきた
「そうですね」
「でも、Nongはいま明るい場所にいる」
俺と一緒に、とグラスを傾けP'Gemが続けた
確かに、この人といる
この時間が俺を救っている
P'Gemを真似して炭酸を口に含む
シュワー…
時間が経っても喉を突き刺す炭酸がこの後起こることを予期しているかのようだった

