明けぬ空に、君を想う


ドン!
ガラガラ、、、


そんな音が聞こえた時、察した。
思わず目が開いて、その方向を向く。


ーー店の近くの建物が崩れた、、、

そしてーー
何か大きな気配を感じた。

慌てて、陽真の方を見た。

陽真も、緊張感が顔に出ていた。
そして、何かを決心した顔で立ち上がった。


「小夜。ここを出よう。」

「うん。」


私もすぐに頷く。
とにかく人がいない場所へいかないと。

ーーまた、私たちのせいで巻き込んでしまう、、、


「今、外に出るのは危険ですよ?」


店員が言った。
だけど、すぐに店主が入る。


「、、、お気をつけて。」


微笑んで送り出してくれた。
私たちは、また顔を見合わせてから返事をする。


「はい。」


頭を下げて、店を出た。

外に出て、一気に体で感じた。
鳥肌がたった。

陽真が先に言葉にした。


「俺たちだけで、終わらす気はないみたいだ。」

「うん、、、」


崩れた建物の方には、人がいる。
私たちは来ると分かっていて、騒ぎを起こしている。
そしてーー


「既に、、、被害者が出てる。」


陽真の言葉に、一気に体が震えそうになった。
だけど、不思議と私もその気配を感じた。


「喪月、、、」


陽真は迷ったように言った。


「多分前の件があったから、異能者や軍隊はこっちへ来る。だから、小夜は、、、安全なところに行ってくれれば、俺は時間を稼ぐこともできるかもしれない。」


その言葉は、多分前の件からだと思う。
でも、私は言った。


「私も行くよ。」

「え?」

「陽真と一緒に行く。」

「、、、うん、分かった。」


足手纏いになるかもしれない。

だけど、私の異能が役に立つ時が来るかもしれない。
もしかしたら、使うことができるかもしれない。

そして、もう目を背けたくない。
何より、、、


ーー陽真を一人で行かせるなんてできない。

そう思ったから。
陽真は、不安そうな顔をする。

私がいることで不利になるから。
それとも、守れる自信を失ったから。
陽真にしか分からないこと。

それでも頷いたのは、喪月はどちらにせよ私の異能を追ってくると分かっているから。
二人の緊張感で溢れる。

私たちは走ってそちらへ向かった。
近づくほど、叫び声が聞こえた。


「な、なんなんだあいつは!」

「もしかして、、、中位か!?」

「中位空亡だ!みんな逃げろ!」

「こっちよ、、、!」


避難を呼びかけあっている。
だけどーー

ドオン!

ーー逃げる隙なんて、あいつは与えてくれない、、、

本来街中で建物が多い道が、やけに広い。
全部崩れたから。


「まるで戦場だ、、、」

「そうだね、、、」


その場所まで行くと、目を逸らしたくなる景色だった。
立つことすらしんどいと感じた。
息を必死に整える。

崩れて広くなった場所、でも、逃げ道が多数塞がれている。
人々がそこまで下がって立ち尽くしている。
倒れている人や、その家族がいる。

そして、皆んな、同じ方を向いた。
目線の先にいるのがーー


「喪月、、、」


陽真がつぶやいた。
怒りと、恐怖を感じた。

喪月は、瓦礫の向こうでゆっくりと振り向いた。