一人になった中庭で、目を閉じる。
人の心。
その奥にあるもの。
複雑で分からなくて。
でも、確かに存在している。
その深さに、触れた気がした。
『小夜。』
ふと、陽真の声が浮かぶ。
笑った顔が浮かぶ。
いつだって寄り添ってくれた。
私を見てくれていた。
そんな彼にも、奥があって、その先がある。
だから悲しい表情が浮かんだ。
ーー誰だって、そうなんだ、、、私はどうして、ちゃんと見ていなかったんだろう。
静かに息を吸う。
世界が、ほんの少しだけ広がる。
暗い中に、何かがある。
ーー灯したい、、、
その瞬間。
暗闇の中に、小さな光が、確かに生まれた。
けれどーー
すぐに消えた。
「、、、っ」
目を開ける
空は青く澄んでいた。
「まだ、、、足りない。」
だけど、確かに触れた。
ーーいつか、必ず。
その光を、掴むために。

