Afterglow ー名称未設定のプレイリストー

「単刀直入に申し上げます。ハノンとの関係を絶っていただきたい」
「これ…手切れ金、とおっしゃられたいんですか? お金なんて受け取れません」

 マネージャーからスマホの画面を見せられ、そこに書かれていたのは、とてもじゃないけど口にできないような金額。

「ではご納得いただける金額を提示いただけますか」
「違います、お金の話ではなく……」

 私はお金なんていらない、ただ奏音が心配で──話を続けようとした私に、マネージャーが氷のような冷たい眼差しを向けた。


「どうぞご理解ください。ハノンが今、置かれている立場と、彼の未来を」


 そして、あなたご自身の生活や将来も。
 ハノンとあなたの関係に、二度目はない、と。

 マネージャーはそう続けると、私から視線を外した。

 あぁ、やっぱり。
 なんらかの力が働いて、動画はなかったことにされたんだと察した。

 あれから数日経った今も、私は夜道を歩くのが怖い。肩を掴まれるのが怖い。
 けれど収束が早かったおかげで、あんな思いをしたのは、あれきりだ。

 動画があのまま拡散され続けたら──想像しただけでゾッとする。

 もしこの先の未来も、奏音と繋がっていたら。
 同じことをもし繰り返したら、二度目はない。


 そういう意味だと、理解した。

「わかりました」と、静かに頷いた。