Afterglow ー名称未設定のプレイリストー

「今更なに戸惑ってんだよ。甘えんな」   
「ハヤトにとって、オレって──」

「はぁ? ハノン以上でも以下でもないだろーが」
「……ごめん。だよな」

 ハヤトは知らない。

 どれだけオレがなけなしの力を振り絞って、価値を確かめようとしたのかなんて。
 震える指先を悟られまいと、オレは大げさに肩をすくめ、軽く笑った。
 
「コウキさん、シュウさんもいらしたので、メンバー全員の撮影を先に──」

 オレたちの話が途切れたタイミングで、スタッフの声が再び飛ぶ。

 最後まで別室に残り、インタビューを受けていたリズム隊のふたりが誘導され、撮影スペースに移動したのが見えた。ハヤトとオレもそこに加わり、撮影が始まる。


 フラッシュが光るたび、まぶたの裏に白く焼きつく。
 カメラのシャッター音が、不協和音のように耳の奥に響く。

 込み上げてきた吐き気に、顔が歪んだのがわかった。

 カメラマンが笑う。

「それそれ! ハノンのその表情、最高!」

 世界が真っ白になってゆく。
 闇って、こんなにも白いのかと思った。