化け猫は一途を貫き本懐を遂げようとするもで溺愛男がそれを許さない。

私は、ゆっくり微笑んだ。
「本懐は誠太郎様の幸せでした。私が隣にいることを幸せにしてくれて有難うございます」

彼の胸に額を預けると鼓動が確かにある。

誠太郎は、初めて安堵の息を漏らした。
朱の月が、静かに二人を照らしていた。