ある日の天気の良い午後、優子は多江と裏庭の縁側に並んで腰を下ろし、お茶をしていた。
「まあ、綺麗なスカーフ。もしかして、若様が?」
優子の肩にかけられた紫色のスカーフを見て、多江は言う。
「はい」
「仲直りできたんですね」
片手でそっとスカーフに触れる幸せそうな優子を見て、多江はにっこりと笑う。
「ここだけの話、若様が私をここへ呼んだのは、優子さんのためなんですよ」
「え?」
「元は一人でこのお屋敷に暮らされていたそうで。若様、基本的にはなんでもできますから。私がいなくともよかったはずなんです」
(……一人で)
こんな広い屋敷に一人でいたなんて。それは随分と寂しい気がした。
「若様に屋敷に来てほしいと言われた時、優子さんのことを支えてあげてほしいと頼まれたんです。自分のような者と二人では、窮屈かもしれないからって」
多江がここに来たのは、青紫が多江の家に住み着く妖怪を祓ったことがきっかけでということは知っていたが、青紫がそんな風に思っていたとは知らなかった。
窮屈だなんて、そんなこと、一度も思ったことはないのに。
「あら、よく見るとこのお花、エキザカムですね」
「エキザカム?」
首を傾げる優子。
「花言葉をご存知ですか?」
「いえ」
多江はにっこりと笑うと、微笑んで言う。
「エキザカムの花言葉は__」
「まあ、綺麗なスカーフ。もしかして、若様が?」
優子の肩にかけられた紫色のスカーフを見て、多江は言う。
「はい」
「仲直りできたんですね」
片手でそっとスカーフに触れる幸せそうな優子を見て、多江はにっこりと笑う。
「ここだけの話、若様が私をここへ呼んだのは、優子さんのためなんですよ」
「え?」
「元は一人でこのお屋敷に暮らされていたそうで。若様、基本的にはなんでもできますから。私がいなくともよかったはずなんです」
(……一人で)
こんな広い屋敷に一人でいたなんて。それは随分と寂しい気がした。
「若様に屋敷に来てほしいと言われた時、優子さんのことを支えてあげてほしいと頼まれたんです。自分のような者と二人では、窮屈かもしれないからって」
多江がここに来たのは、青紫が多江の家に住み着く妖怪を祓ったことがきっかけでということは知っていたが、青紫がそんな風に思っていたとは知らなかった。
窮屈だなんて、そんなこと、一度も思ったことはないのに。
「あら、よく見るとこのお花、エキザカムですね」
「エキザカム?」
首を傾げる優子。
「花言葉をご存知ですか?」
「いえ」
多江はにっこりと笑うと、微笑んで言う。
「エキザカムの花言葉は__」
