その吐息に、猫も僕もとろけてる。〜高嶺の花の先輩には「人吸い」癖がありました〜


「あ、ごめん君すごくいい香りがしたから」
なぜそんなことを言ったのか分からなかったが、僕はなぜか早い鼓動に昨日読んだBLシーンが思い浮かんだ。

先輩への思いってやっぱそういうことなの????
まるで逃げるように教室へと戻った。


階段も、廊下も……今誰かとあったら絶対に弄られる、慌ててトイレに入るとやはり顔が赤くなっていた。
風邪ではない、外が寒かったわけでもない。


まだ、心臓バクバクしている、いい香りって先輩のほうがいい香りしたんだけど。
猫の香りとほんのり甘い洗濯の香り……それとも香水の香りか、バスケットボールのように支えられた身体が今も熱を持っている。
僕が変なのか、それともこれが当たり前のことなのか……。

はぁーどうしよう……。



トイレから教室に急いで戻ると先生と同時だったのか、ロッカーから教材を準備して授業がすぐに始まった。
でもなんだろう、鼓動がまだ五月蠅い……先生の言葉聞き取れない、授業に集中できない、先輩の温もりをまだ感じてしまう。


授業が終わる頃には裕太が傍にきた。

「なぁなぁ、昼休みの裏庭どうだった? 先輩に会えたのか?」
「うん、黒猫のノワールにも会えたよ、すっごく可愛かった」


「で、BL的な展開はあったのか?」
僕は勘づかれないように首を横に振った。
「ま、まさかそんなことあるわけないだろ」


「この反応は怪しいな」
にやにやと覗き込まれた。


「いや、だからないって」


「次、移動教室だぞ」
第三者の声に救われた。

「ほら、次の授業の用意して行こう」
「えー今夜は逃がさない。ふん決まった」

「なに、バカなこと言ってるんだよ!!」