「3番テーブルに2名さま!」
「こっちマドレーヌまだ出てないんだけど!」
「神原チェキの予備ここに置いとく!!」
鷲宮先輩のおかげか、俺たちのメイド喫茶は学校内で1番と言っていいほど大盛況だった。
教室の外には行列ができていて、神原はチェキの補充を休みなく行なっているし、要はもうメイドとか関係なく案内をせかせかやっている。
言ってなかったけど、俺も一応地味なメイド服を着ていて、たまーーーーに写真撮影を頼まれるので、全力の愛想笑いでなんとか恥ずかしさをごまかした。
俺もまだタキシードのほうがよかったな……
「かわいいじゃん」
「は……」
注文されたお菓子を取りに裏に行こうとしたら、すれ違った鷲宮先輩が耳元で言って来た。
突然、なんだ…?
誰からどう見ても鷲宮先輩のタキシードの方が似合っているのに、なんでこんなこと言ってくるんだ?
まさか、あまりにも似合ってなかったから心配された?
もしかしてファンサービスだったり…
鷲宮先輩に対し、絶望的に似合わないが謎のお褒めの言葉をもらった俺は、あと数時間の我慢を自分に言い聞かせ、接客に徹した。
「律。」
「……麗」
「久しぶりだね…」
「久し…ぶり」
鷲宮先輩のところに突如お客さんが現れた。
しかも、とてつもない美人だ。
鷲宮先輩とならんでも引けを取らない足の長さ、顔の小ささ、そしてその小顔の中に収まる大きな目と形の整った鼻。
栗色のロングヘアはウェーブに巻かれていて、まさに学園のマドンナって感じ。
「ちょっと、何よあの爆美女は…!」
危険を察知した神原が耳打ちしてきた。
「知らないよ、彼女とか…?」
「はあ?!鷲宮先輩に彼女なんて聞いたことない!少なくとも、私の情報網には無い!!」
“彼女”と、自分で言った言葉の響きに胸がずきっと痛んだ。別に、恋してるわけじゃないのに。
永遠の推しなのに。
あ、これは同担拒否ってやつ?
だめだめ、神原もいるわけだし、ここで同担拒否しだしたらだめだ。
爆美女さんは鷲宮先輩と数分話したあと、俺のところにやってきた。
え、え、俺?俺のこと見てる?俺の方向かってきてる?
「ちょっと、」
「あ、はい。」
爆美女さんは、こっち、とでもいうように、教室の外を目で指した。
「あなたが律を推してるって1年生ね。」
「あ、はい。成瀬遥斗です。」
「ふーん…」
「失礼ですが、鷲宮先輩とは…」
「彼女よ…」
「ふぁっ?!」
あまりにど直球な返答に変な声が出てしまった。
「彼女、になる予定よ。今日。」
「は、はあ…」
なんなんだこの人は。もしかして鷲宮先輩のこと…
「私は柊麗。律の幼馴染なの。」
「あ、幼馴染なんですね。」
「そう、そして私は見ての通り学校で噂されるような美少女。昔から親戚には律とお似合いねって言われてきたの。」
「…」
一体、それを俺に言ってどうしたいんだろう… 鷲宮先輩もこの子のことが好きなのかな…
ズキッ
鷲宮先輩の気持ちはわからない、でも、この子には鷲宮先輩を渡したくないって心が言ってる。
「だから、成瀬くんだっけ?もう1人の女の子もそうだけど、推しとか言って律にまとわりつくのやめてもらえる?」
「は…い?」
「邪魔なのよね。推しとか言われるとデートじゃないから遊びの予定も断れないみたいだし、律もそんなことされて嬉しいわけないわ。律も私みたいなふさわしい彼女が欲しいのよ。」
何が言いたい…この人は鷲宮先輩のことを何もわかってない。
鷲宮先輩はそっけないし、一見冷たそうだけど、容量はいいし率先して計画を立ててくれるし、俺の居残りを手伝ってくれたし。
ふさわしい彼女?俺たちが邪魔?
そんなの鷲宮先輩は一言も言ってない。
「うるさいな」
「…は?」
「うるさいって言ってんだよ。鷲宮先輩のこと何も知らないくせに。」
「誰に向かって言ってるの?私は律の幼馴染よ。誰よりもわかってるの。」
「何もわかってないじゃないですか。ふさわしいとか邪魔とか、鷲宮先輩から一言も聞いたことない。」
なんだ、なんで俺こんなに怒ってるんだ。
先輩の幼馴染なんて、他人じゃないか。
聞き流せばいいだけじゃないか。
「あんたみたいな失礼な子、初めて会ったわ。もう律に近づかないで。私の彼氏になるんだから。」
「ご自由に。俺もご自由にさせてもらいますんで。」
俺はこの言葉を最後に教室に戻った。
だめだ、文化祭で忙しすぎたせいか今までにないくらい熱くなってしまった。
「こっちマドレーヌまだ出てないんだけど!」
「神原チェキの予備ここに置いとく!!」
鷲宮先輩のおかげか、俺たちのメイド喫茶は学校内で1番と言っていいほど大盛況だった。
教室の外には行列ができていて、神原はチェキの補充を休みなく行なっているし、要はもうメイドとか関係なく案内をせかせかやっている。
言ってなかったけど、俺も一応地味なメイド服を着ていて、たまーーーーに写真撮影を頼まれるので、全力の愛想笑いでなんとか恥ずかしさをごまかした。
俺もまだタキシードのほうがよかったな……
「かわいいじゃん」
「は……」
注文されたお菓子を取りに裏に行こうとしたら、すれ違った鷲宮先輩が耳元で言って来た。
突然、なんだ…?
誰からどう見ても鷲宮先輩のタキシードの方が似合っているのに、なんでこんなこと言ってくるんだ?
まさか、あまりにも似合ってなかったから心配された?
もしかしてファンサービスだったり…
鷲宮先輩に対し、絶望的に似合わないが謎のお褒めの言葉をもらった俺は、あと数時間の我慢を自分に言い聞かせ、接客に徹した。
「律。」
「……麗」
「久しぶりだね…」
「久し…ぶり」
鷲宮先輩のところに突如お客さんが現れた。
しかも、とてつもない美人だ。
鷲宮先輩とならんでも引けを取らない足の長さ、顔の小ささ、そしてその小顔の中に収まる大きな目と形の整った鼻。
栗色のロングヘアはウェーブに巻かれていて、まさに学園のマドンナって感じ。
「ちょっと、何よあの爆美女は…!」
危険を察知した神原が耳打ちしてきた。
「知らないよ、彼女とか…?」
「はあ?!鷲宮先輩に彼女なんて聞いたことない!少なくとも、私の情報網には無い!!」
“彼女”と、自分で言った言葉の響きに胸がずきっと痛んだ。別に、恋してるわけじゃないのに。
永遠の推しなのに。
あ、これは同担拒否ってやつ?
だめだめ、神原もいるわけだし、ここで同担拒否しだしたらだめだ。
爆美女さんは鷲宮先輩と数分話したあと、俺のところにやってきた。
え、え、俺?俺のこと見てる?俺の方向かってきてる?
「ちょっと、」
「あ、はい。」
爆美女さんは、こっち、とでもいうように、教室の外を目で指した。
「あなたが律を推してるって1年生ね。」
「あ、はい。成瀬遥斗です。」
「ふーん…」
「失礼ですが、鷲宮先輩とは…」
「彼女よ…」
「ふぁっ?!」
あまりにど直球な返答に変な声が出てしまった。
「彼女、になる予定よ。今日。」
「は、はあ…」
なんなんだこの人は。もしかして鷲宮先輩のこと…
「私は柊麗。律の幼馴染なの。」
「あ、幼馴染なんですね。」
「そう、そして私は見ての通り学校で噂されるような美少女。昔から親戚には律とお似合いねって言われてきたの。」
「…」
一体、それを俺に言ってどうしたいんだろう… 鷲宮先輩もこの子のことが好きなのかな…
ズキッ
鷲宮先輩の気持ちはわからない、でも、この子には鷲宮先輩を渡したくないって心が言ってる。
「だから、成瀬くんだっけ?もう1人の女の子もそうだけど、推しとか言って律にまとわりつくのやめてもらえる?」
「は…い?」
「邪魔なのよね。推しとか言われるとデートじゃないから遊びの予定も断れないみたいだし、律もそんなことされて嬉しいわけないわ。律も私みたいなふさわしい彼女が欲しいのよ。」
何が言いたい…この人は鷲宮先輩のことを何もわかってない。
鷲宮先輩はそっけないし、一見冷たそうだけど、容量はいいし率先して計画を立ててくれるし、俺の居残りを手伝ってくれたし。
ふさわしい彼女?俺たちが邪魔?
そんなの鷲宮先輩は一言も言ってない。
「うるさいな」
「…は?」
「うるさいって言ってんだよ。鷲宮先輩のこと何も知らないくせに。」
「誰に向かって言ってるの?私は律の幼馴染よ。誰よりもわかってるの。」
「何もわかってないじゃないですか。ふさわしいとか邪魔とか、鷲宮先輩から一言も聞いたことない。」
なんだ、なんで俺こんなに怒ってるんだ。
先輩の幼馴染なんて、他人じゃないか。
聞き流せばいいだけじゃないか。
「あんたみたいな失礼な子、初めて会ったわ。もう律に近づかないで。私の彼氏になるんだから。」
「ご自由に。俺もご自由にさせてもらいますんで。」
俺はこの言葉を最後に教室に戻った。
だめだ、文化祭で忙しすぎたせいか今までにないくらい熱くなってしまった。

