花緒もつられるように大池に目を向ける。するとそこには、現世のいくつもの情景が映し出されていた。あれは霊魂たちの過ぎし日の思い出なのだろうか。
(私は、あの霊魂たちの毒気を祓い、浄化する……)
花緒は自分の役割を実感して、無意識に神楽鈴を持つ手に力を込める。
梵天丸が桜河の肩から花緒のそれに飛び移る。
「花緒。緊張しているのカ?」
「はい……」
「大丈夫ダ。オイラも桜河もいる。何が起きても花緒を助けてやるゾ」
「余計な物事は気にせず舞に集中するといい」
桜河も同意する。花緒は頼もしいふたりを背に門前へ進み出た。事前に桜河と打ち合わせたところによると、蛇門に集う霊魂たちから発せられている毒気。これを神楽の舞で浄化する浄化の儀での贄姫の役目であるそうだ。
(桜河様のおっしゃるとおりだ。私はただ舞を舞えばいい)
お蓮との稽古の日々が脳裏をよぎる。自分なりに精いっぱい真面目に取り組んできた。
自信を持っていい。けれども、贄姫の舞はただ美しく舞えば良いというものではない。贄姫の魂と霊魂とを繋ぎ、真心を込めて舞えてこそ毒気を祓い、魂を浄化できる。つまり、贄姫の心情が成功を左右するのだ。
(それは、贄姫の持つ神楽鈴に妖力が宿っているため――)
(私は、あの霊魂たちの毒気を祓い、浄化する……)
花緒は自分の役割を実感して、無意識に神楽鈴を持つ手に力を込める。
梵天丸が桜河の肩から花緒のそれに飛び移る。
「花緒。緊張しているのカ?」
「はい……」
「大丈夫ダ。オイラも桜河もいる。何が起きても花緒を助けてやるゾ」
「余計な物事は気にせず舞に集中するといい」
桜河も同意する。花緒は頼もしいふたりを背に門前へ進み出た。事前に桜河と打ち合わせたところによると、蛇門に集う霊魂たちから発せられている毒気。これを神楽の舞で浄化する浄化の儀での贄姫の役目であるそうだ。
(桜河様のおっしゃるとおりだ。私はただ舞を舞えばいい)
お蓮との稽古の日々が脳裏をよぎる。自分なりに精いっぱい真面目に取り組んできた。
自信を持っていい。けれども、贄姫の舞はただ美しく舞えば良いというものではない。贄姫の魂と霊魂とを繋ぎ、真心を込めて舞えてこそ毒気を祓い、魂を浄化できる。つまり、贄姫の心情が成功を左右するのだ。
(それは、贄姫の持つ神楽鈴に妖力が宿っているため――)
