そこからの二週間はあっという間だった。足運びから始まり、所作、鈴の扱い、雅楽との調和、振付――どれも泉水家で習ったころよりも懇切丁寧に教えてもらい、改めて舞の奥深さを実感する。時に厳しく、時に優しく、お蓮の指導をひとつも逃すまいと必死に食らいつく日々が続いた。稽古で得た感覚を忘れぬよう、遅くまでひとり反復する夜もあった。毎日欠かさず感謝を込めて磨き大切にしてきた鈴は、最初の輝きはそのままにすっかりと手に馴染んだ。
そうして丁寧に丁寧に与えられた全てを吸収していった花緒は、舞の才能をみるみる開花させていった。
泉水家に居た頃の稽古はとにかく辛かった。辛くなければ頑張っていない、泉水家の人間として認めてもらえないと、自分自身に呪いをかけていた。
だけれど、お蓮の指導を受けてからは、きつい練習の中に確かにもうひとつの感情が共存しているのを感じていた。
何の取り柄もない自分が唯一、泉水家で習っていた舞。一芸として身につけられて感謝はあれど、それ以上でもそれ以下でもなかった。でも、今は違う。楽しい。舞がこんなにも楽しい。できる力が、こんなにも嬉しい。舞を習い始めた幼い頃の感覚が、自分はこんなにも舞が好きだったのだと感じさせる。無くしたわけではなかった。ずっとずっと、心の奥底に大切にしまってあったのだ。
そうして丁寧に丁寧に与えられた全てを吸収していった花緒は、舞の才能をみるみる開花させていった。
泉水家に居た頃の稽古はとにかく辛かった。辛くなければ頑張っていない、泉水家の人間として認めてもらえないと、自分自身に呪いをかけていた。
だけれど、お蓮の指導を受けてからは、きつい練習の中に確かにもうひとつの感情が共存しているのを感じていた。
何の取り柄もない自分が唯一、泉水家で習っていた舞。一芸として身につけられて感謝はあれど、それ以上でもそれ以下でもなかった。でも、今は違う。楽しい。舞がこんなにも楽しい。できる力が、こんなにも嬉しい。舞を習い始めた幼い頃の感覚が、自分はこんなにも舞が好きだったのだと感じさせる。無くしたわけではなかった。ずっとずっと、心の奥底に大切にしまってあったのだ。
