それを言葉にすれば彼は「大したものではない」と誤魔化してしまうだろうから、いつか何かの形で恩返しをしたい。最優先すべきは、妖力操作の習得を急ぐことだ。
桜河は筆を置き、顔を上げて小首を傾げる。
「どうした? お願いとは何だ? おまえの頼み事なら可能な限り聞くつもりだが」
「あ、ありがとうございます。あの、私、妖力操作を身に着けるにあたって。山吹さんとの特訓以外に自分にできる方法はないかと考えたのです」
「ふむ」
「それで、あの、よろしければ、屋敷の書庫をお見せいただけますか?」
「書庫……」
「はい。少しでも早道が取れるように、妖力操作に関する文献を読んで知識をつけたいのです。私は常世もまだ充分には知りません。この機会に、自分に足りないものを知識で補いたいのです。それなら私だけでもできるから」
「……なるほど。良い心掛けだ。おまえは前向きだな」
桜河は筆を置き、顔を上げて小首を傾げる。
「どうした? お願いとは何だ? おまえの頼み事なら可能な限り聞くつもりだが」
「あ、ありがとうございます。あの、私、妖力操作を身に着けるにあたって。山吹さんとの特訓以外に自分にできる方法はないかと考えたのです」
「ふむ」
「それで、あの、よろしければ、屋敷の書庫をお見せいただけますか?」
「書庫……」
「はい。少しでも早道が取れるように、妖力操作に関する文献を読んで知識をつけたいのです。私は常世もまだ充分には知りません。この機会に、自分に足りないものを知識で補いたいのです。それなら私だけでもできるから」
「……なるほど。良い心掛けだ。おまえは前向きだな」
