これまでどんな時も自分の気持ちを尊重してくれていた桜河に初めてはっきりと否定され、花緒はひどく動揺した。
山吹が諭すように口を開く。
「花緒ちゃん。与太郎の爺さんの言葉どおり、妖力は身体に馴染んでしまえば自然と扱えるようになる。他の贄たちも最初は皆そうだった。時間はかかったけれど、焦らずに少しずつ身に付けていったんだよ。けれど、短い時間で高度な術を得ようとすれば話は別だ。妖力を持たなかった人間が無理をすれば、身体がどう反応するか誰にもわからない。今度は本当に、花緒ちゃん自身が危険な目に遭うかもしれない。桜河が止めたいのは、そのためなんだ」
桜河が、穏やかでいてどこか震えた声音で言葉を挟む。
「言っただろう。俺はおまえに、無理をしてほしくないと。どんなに時間がかかっても、おまえなら自然に力をつかめる日が来る。どうなるかもわからないような茨の道を、自ら選ぶ必要はない」
山吹が諭すように口を開く。
「花緒ちゃん。与太郎の爺さんの言葉どおり、妖力は身体に馴染んでしまえば自然と扱えるようになる。他の贄たちも最初は皆そうだった。時間はかかったけれど、焦らずに少しずつ身に付けていったんだよ。けれど、短い時間で高度な術を得ようとすれば話は別だ。妖力を持たなかった人間が無理をすれば、身体がどう反応するか誰にもわからない。今度は本当に、花緒ちゃん自身が危険な目に遭うかもしれない。桜河が止めたいのは、そのためなんだ」
桜河が、穏やかでいてどこか震えた声音で言葉を挟む。
「言っただろう。俺はおまえに、無理をしてほしくないと。どんなに時間がかかっても、おまえなら自然に力をつかめる日が来る。どうなるかもわからないような茨の道を、自ら選ぶ必要はない」
