罪な僕は君と幸せになっていいだろうか

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黒羽さんに月海くんと次会った報告をした後日、まさかの玲央くんに呼び出された。
報告の時に黒羽さんと玲央くん、月海くんと連絡先を交換したんだ。
でも、まさかこんなに早く連絡が来るなんてびっくりだ。

『今日の夜空いてるか?
カフェで待ってる。』

こんな時もちょっとぶっきらぼうなのが、玲央くんらしいなと思った。
カフェ、というと玲央さんが働いているところだろう。
僕は返事をした。

『空いてますよ。
今日の8時ごろ行きますね。』

『わかった。』

それから夜になって、僕はあのカフェに向かった。
クローズと書いてあるが気にせずに、僕がドアを引いた。
カランという音が鳴り、カウンターにいた玲央くんが振り返った。

「座っていててくれ。今紅茶を淹れる」

僕は頷いてから、カウンターの席に座った。
玲央くんを見てみると、もう普段のエプロンが脱いでいて私服姿だ。
シンプルだけどスタイルがいいから、すごくカッコよく見えてしまう。

「はいこれ。今淹れたから」

そう言って熱い紅茶を出してくれた。
それから、玲央くんは前に椅子を置いて座った。

「突然呼び出してごめん」

「い、いえ。それよりどうしたんですか?」

そう聞くと、玲央さんはこう答えた。

「莉央のこと改めて謝りたかったのと、おめでとうって言いたかったから。莉央のこと、ほんとごめんな。あいつあういうところあるけど、悪意あってやってるわけじゃないから許してやってくれ」

僕はそう言う玲央くんを見つめた。
きっと、誤解されることが多いのだろうと思った。

「大丈夫です。黒羽さんが月海くんのことを考えて行動したことだし。それに、黒羽さんの行動があったからこそ、僕は想いを伝えられたのでむしろ感謝してるんです」

そう言うと、玲央くんは優しく笑った。

「そうか」

こんなふうに表情を崩すのは見たことがないから、きっと黒羽さんがすごく特別なんだろうと思った。
それから表情を戻して、玲央くんが言った。

「あと、昨日は言えなかったけどおめでとう。俺も陽翔のことは弟みたいにかわいがってるし、幸せそうに笑ってて嬉しかったよ」

そう言って笑った後、今度は真剣な顔で僕に聞いてきた。

「あのさ、鷹栖くんは学校でなにかあったりしない?」

「え?なにかって…?」

視線を伏せて言った。

「莉央とは高校の時から付き合ってんだけどさ。周りから俺のせいでいじめられたんだよな」

あの黒羽さんがいじめられていたと聞いて、信じられない気持ちが多かった。
いつも堂々としていて、スタッフのみなさんにも慕われている容姿だった。

なら、どうしてもいじめられるのだろう。
その問いに玲央くんは答えてくれた。

「俺と付き合ってるから、嫉妬する女が増えて。それでいじめられた。それは俺がモデルだったからもあるんだろうけど。鷹栖くんと陽翔はそんなことないかなって」

初めてそんな過去を知って、とても驚いた。
それと同時に、心配してくれる優しさが嬉しかった。

「いえ。大丈夫です。心配ありがとうございます」

そう言うと、ホッとしたように笑ってくれた。
近寄りがたい人と思っていたけれど、案外そんなことはなかったのかもしれない。
玲央くんとすごく距離が縮まった気がした。