「どしたんだよ」
バスタブの中で落ち込んでいるとアオさんが帰ってきた。
ぶくぶくと泡を吐き出し沈んだままでいるわたしの頭を撫でまわす。
「なんかあったのか。怒らないから言ってみろ」
「……いたずらはしてない。けど、」
水面から顔を出したわたしは、罪悪感に苛まれながら落ち込んでいる理由を明かした。
「子供を泣かしちゃった……」
ああして誰かに怒りをぶつけるのははじめてだった。
わたしだってびっくりした。
今までどれだけバカにされても、落ちこぼれだって言われても腹が立ったことなんてなかったのに。
アオさんがわたしと同じように否定されたあの瞬間、頭の中が沸騰したようになった。
だから、少し、加減を間違えたかもしれない。
ちょっと牙、むいちゃったかも。
控えめだけどわたしにもちゃんとあるんだよね…。
いきなり子供を泣かしたと言われても話が見えないのか、アオさんが「子供?なんの話」と聞き返してくる。
「……、……じつは」
