ワンルーム、きみと小さな海をみる



初めてだ。

ここに来て、アオさん以外のヒトと接触するのは。



てっきり鳥か何かだと思っていたわたしも内心ドキドキしていると、「んんー?」と目を細めたヒトの子がすぐに拍子抜けした顔になる。




「なーんだ。女じゃーん。ビビらせんなよぉー」

「ご、ごめんなさい、?」



相手からは上半身しか見えていない。わたしのことを人間の女だと勘違いしているのだろう。




「てか裸エロー!なんで服着てないん?」

「あっ、服……」



っていうか裸じゃないもん。

わたしたちにとってはこれが服なんだもん。


それでも郷に入っては郷に従え、だよね。


わたしは近くの椅子に無造作にかけられていたアオさんのTシャツを拝借して、いそいそと頭からかぶった。

腕もちゃんと通して、っと……


わたしはもう一度、窓の外に顔を出す。

もう帰ったかと思ったけれど、ヒトの子はまだ同じ場所に突っ立ってぼへーっとこちらを見上げていた。