ワンルーム、きみと小さな海をみる



「現にこの前ヒトに見つかりかけた同級生がすっごく怒られてたもん。見つかってしまえばもう二度と家族に会えないって、危ないところに連れてかれて解剖されちゃうんだって」

「あー……まあ研究対象にはされるだろうな」

「ただ魚にヒト成分が混ざってるだけなのにね」

「いやそこ、そこが問題なんだろ」



そのとき、テレビがザザッと音を立てて止まった。

ちょうどいいシーンだったので壊れた!と焦ったけれど、アオさんからすればこんなの日常茶飯事らしい。




「貰いもんだから古いんだよこのテレビ。叩いても直んねーから戻るまで待つしかねぇな」

「そうなんだ……」


そこでふいに会話が途切れた。

さっきまで騒がしかった分、いきなり訪れた静寂にほんの少し気まずさを感じる。




「ええと、あ、本日はお日柄もよく」

「そろそろ治ってきたんじゃないの?」

「えっ?」

「あんたの怪我。入り江であったときは全身ズタボロだったじゃん」