身体が成長しない魔法少女と見習い剣士の少年と二人の親友のウサ子お姉さんは本物の家族になりたい!

「上空から何かが落ちてくる……あれは……流星? いや……隕石だわ。はぁっ、はぁっ……やられたわ。マスターのやつ……本当に……この世界を恨んでいたのね。あんなのが落ちてきたら……対処のしようがないわ。この世界が……全て崩壊してしまう」

 隕石が落ちてくることを確認したアンナは絶望して、涙を流した。

「結局、私たちは……マスターの手の上で……踊らされていたようね。ごめんね、スクネ。ごめんね、アロウラ。私は、この世界を……あなたたちを……守れなかった……」

「二人とも、今までありがとう……最高に楽しかったよ」

 上空の隕石は徐々に大きく、はっきりとした形になりながら、地表に向かって落下しつつあった。

 この国の人々は、赤い尾を引きながら落下する巨大な隕石が、自分達の方へ向かってきているのを見上げていた。

 絶望が、この国を包み込んだ。

 その時、羽の生えた一人の女性が、アンナの横に降り立った。

「まったく、どうしてこの国の連中はいつも無茶苦茶なことをやるのかしら? 私たちの世界を壊そうとするなんて、許さないわ」

 彼女は、この世界を管理する女神に支えている大天使、シンシアだった。

 シンシアはこの世界の時間を操作することが出来る。

 これは、彼女の生まれもったスキルであり、彼女にしか出来なかった。

 シンシアがこの能力を持っていることは、この世界を管理している女神のドロシーですら知らなかった。

「まずは、時間を戻すか。あれはもう、どうにも出来そうにないし」

 シンシアは、マスターと融合した機械人形がイバラ姫の姿に変化した時点まで、時間を巻き戻した。

◇◇◇

「この国の住民は、自分たちの都合で私を生み出しておきながら、不良品とみなして捨てたクズどもの子孫だ。全て消し去ってやらないと私の気が済まないからな。この国を作ったイバラ姫が、この国を破壊するんだ。こんなに面白いショーは他にないだろう?」

「……くだらないわね。そんな理由で私たちの世界を壊さないでくれる?」

マスターは、自分の頭の中に直接声が聞こえてきたので、驚いた。

「くだらないだと。ふざけるな! 誰だかわからんが、お前から消してやるよ!」

「これから、大天使シンシアがお前に罰を与える」

 大天使シンシアは、機械人形ごとマスターを石化させていった。

「なんだこれは? 身体が動かない。固まっているのか? おい、ふざけるな! 大天使だと? お前は一体……」

「私とドロシーの世界を壊そうとしたことは万死に値する。このまま石となって、永遠に悔やむといいわ」

 そして、マスターは巨大なイバラ姫の姿のまま、石像となった。

 シンシアは、マスターに近づいていたアンナに話しかけた。

「安心して。あの巨人は私が石化しておいたわ。私はこの世界を管理している大天使のシンシアよ。あなた、またこの世界を守ってくれたみたいね。あ、今はまだ守ろうとしているところか。とにかく、お礼をいうわ。どうもありがとう」

(まさか、またあなたに会うことになるとはね。せっかく子供のまま、成長しないように調整して転生させたのに……)

「また? 天使様は私のことを知っているのですか?」

「まあね。あなた、転生前も同じようにこの国を守ろうとしていたわ。変わらないのね」

「転生前、ですか? 私にはよくわからないです。天使様があいつを石化してくれたんですね。こちらこそ、ありがとうございます。私たちだけでは、どうしようもなかった」

「私たちの世界を壊そうとしたから、罰を与えただけよ。この世界はね、女神様と私で作った世界なの。壊そうとする奴は許さない。それだけよ」