16歳、先生になる―女子高生社長の挑戦―

「ね! 智花先生? 英語は? 英語は何やるの?」
「英語?」

「うん。数学は塾で配ってるテキストの計算問題をやっていく予定だけど……英語は?」

2人が計算問題に取り組む横で、私は智花に英語の作戦を尋ねた。英語は何をどうして良いのか……私にはさっぱり分からない。

「英語は……文法やって、教科書の単語かなぁ……」
「そっか。長文問題、うちらが3年生の時、中間テスト結構出てなかったっけ?」

「うん。2つか3つ出てたね」
「じゃ、長文やらないの?」

「たぶん今は無理かな」
「……そっか。理解できない感じ?」

「英語はね……思いっきり積み重ねの教科だからね。今習ってる文法だけやっても……ちゃんと理解した事にはならないんだよ」
「前、言ってたヤツね……」

「そう。でも、今の文法もやっておかないといけないから。1度躓くと、英語は本当に大変なのよ」
「じゃ、教科書の単語とか、今の文法やるしか無いのか……」

「そういう事ね。中間テストが終わったら、1年の文法を復習するしか無いと思う。今は時間も無いし、それに一気にやったらたぶん混乱するからね……」

真剣に問題を解き、勉強を進める2人を遠くから見つめながら、これから待ち受ける大変さを、私は少し理解できた。

(さて……頑張らないとなぁ……)