「まだ生徒も少ないから……火曜日と木曜日以外も、自習に来てもらってオーケーにしようか」とお父さんが提案してくれて、月曜日と金曜日も塾を開ける事にした。
ただ……真衣ちゃんが吹奏楽部の関係で、早い時間には来れないから、夜の7時から9時まで。
部活が終わり次第、参加するという流れ。
「英里先生、中間テストの範囲表もらいましたよ」
「あっ、本当? ちょっと借りて良い?」
お父さんが自習として回数を増やす提案をしてくれた理由。それは2週間後に迫っていた「中間テスト」があるからだった。
英数理社国の5教科に保健体育を含めた、全6教科。
(英語と数学は頑張って欲しいなぁー……)
塾に入ってくれている千夏ちゃんと真衣ちゃん。本音を言えば理科や社会も受験で使うだろうから頑張って欲しいけど……先ずは英語と数学。
「千夏ちゃんてさ、英語と数学って……テストどのくらいだった?」
「えっ……? いやぁー……」
言いたくなさそうにもじもじとしている。悪いのは分かっているけど……どの程度だったのか。
「良い時は15点くらいかなぁー……」
「悪い時は?」
「んー……8点とか、9点とか」
私や千夏ちゃんの住んでいるエリアは各教科50点満点。
「おぉー……なるほどぉ」
「何だっけ。1次関数? とか図形とか……全然分からなかった!」
「あははっ」と頭を触りながら笑う千夏ちゃん。きっと英語も同じくらいなんだろう。
「あ、でもね……英語はねぇ、20点くらいあるんだよ! スゴくない?」
「えっ……? 20点くらいあるの?」
「それは、あれよ。リスニングがあるからでしょ」
本棚を整理していた智花が話に加わるように言った。
「そうです。リスニング。適当にやったら当たるから……」
「後、あれよね。数学と違って、英語は記号も多いもんね。適当に書いたら当たってたりするでしょ?」
「えへへ……結構カン、良いんですよ?」
力強くこぶしをギュッと握り締める千夏ちゃん。私は何て言ったら良いのか……頭がくらくらしてくる。
「……そっか。じゃ……中間テスト、30点目指したいねぇ! それだけ獲れたら凄くない?」
「30点かぁ……獲ったことないなぁ……獲れるかなぁ」
「頑張ればいけるよ! 数学は今回、計算がメインだからさ! 頑張ろうよ!」
「こんばんはぁー……」
千夏ちゃんと話をしていると、部活が終わった真衣ちゃんが遅れて部屋に入ってきた。
「あ、真衣ちゃん! お疲れさまっ!」
「遅れてすいません……」
「いやいや、部活でしょ? それは全然大丈夫だよ!」
元々お母さんからも部活の終わり時間は教えてもらっている。サボっている訳では無いので、私たちは咎める事は何もしない。
むしろ、部活動との両立は応援したい派。
「中間テストが近いね、って話をしてたんだよ。千夏ちゃんと」
「あぁ……中間テスト……嫌だなぁ」
真衣ちゃんもやっぱり千夏ちゃんと同じで、バツが悪そうに笑う。よほど良い経験が無いように見える。
「真衣ちゃんて、数学20点越えたことある?」
千夏ちゃんが右を向いて、乗り出すように真衣ちゃんに聞く。
「んー……ないなぁ……1年生の1番最初のテストくらい、かなぁ」
(そうかぁー……正負の1番簡単な計算の時だけなんだねぇ……)
やっぱり予想通り、千夏ちゃんと真衣ちゃんは大体同じくらいの点数推移らしい。
「じゃ、二人とも目標は同じだね! 英語と数学……30点が目標っ!」
「……はぁい」
数学の今回の試験範囲は、展開と因数分解。そして平方根。
応用問題は恐らく厳しいけど……計算だけしっかり正解できれば、35点を越える事だってできる。
私は「計算を完璧にしよう!」と計画を立てて、2人に練習問題をこなしてもらう事にした。
ただ……真衣ちゃんが吹奏楽部の関係で、早い時間には来れないから、夜の7時から9時まで。
部活が終わり次第、参加するという流れ。
「英里先生、中間テストの範囲表もらいましたよ」
「あっ、本当? ちょっと借りて良い?」
お父さんが自習として回数を増やす提案をしてくれた理由。それは2週間後に迫っていた「中間テスト」があるからだった。
英数理社国の5教科に保健体育を含めた、全6教科。
(英語と数学は頑張って欲しいなぁー……)
塾に入ってくれている千夏ちゃんと真衣ちゃん。本音を言えば理科や社会も受験で使うだろうから頑張って欲しいけど……先ずは英語と数学。
「千夏ちゃんてさ、英語と数学って……テストどのくらいだった?」
「えっ……? いやぁー……」
言いたくなさそうにもじもじとしている。悪いのは分かっているけど……どの程度だったのか。
「良い時は15点くらいかなぁー……」
「悪い時は?」
「んー……8点とか、9点とか」
私や千夏ちゃんの住んでいるエリアは各教科50点満点。
「おぉー……なるほどぉ」
「何だっけ。1次関数? とか図形とか……全然分からなかった!」
「あははっ」と頭を触りながら笑う千夏ちゃん。きっと英語も同じくらいなんだろう。
「あ、でもね……英語はねぇ、20点くらいあるんだよ! スゴくない?」
「えっ……? 20点くらいあるの?」
「それは、あれよ。リスニングがあるからでしょ」
本棚を整理していた智花が話に加わるように言った。
「そうです。リスニング。適当にやったら当たるから……」
「後、あれよね。数学と違って、英語は記号も多いもんね。適当に書いたら当たってたりするでしょ?」
「えへへ……結構カン、良いんですよ?」
力強くこぶしをギュッと握り締める千夏ちゃん。私は何て言ったら良いのか……頭がくらくらしてくる。
「……そっか。じゃ……中間テスト、30点目指したいねぇ! それだけ獲れたら凄くない?」
「30点かぁ……獲ったことないなぁ……獲れるかなぁ」
「頑張ればいけるよ! 数学は今回、計算がメインだからさ! 頑張ろうよ!」
「こんばんはぁー……」
千夏ちゃんと話をしていると、部活が終わった真衣ちゃんが遅れて部屋に入ってきた。
「あ、真衣ちゃん! お疲れさまっ!」
「遅れてすいません……」
「いやいや、部活でしょ? それは全然大丈夫だよ!」
元々お母さんからも部活の終わり時間は教えてもらっている。サボっている訳では無いので、私たちは咎める事は何もしない。
むしろ、部活動との両立は応援したい派。
「中間テストが近いね、って話をしてたんだよ。千夏ちゃんと」
「あぁ……中間テスト……嫌だなぁ」
真衣ちゃんもやっぱり千夏ちゃんと同じで、バツが悪そうに笑う。よほど良い経験が無いように見える。
「真衣ちゃんて、数学20点越えたことある?」
千夏ちゃんが右を向いて、乗り出すように真衣ちゃんに聞く。
「んー……ないなぁ……1年生の1番最初のテストくらい、かなぁ」
(そうかぁー……正負の1番簡単な計算の時だけなんだねぇ……)
やっぱり予想通り、千夏ちゃんと真衣ちゃんは大体同じくらいの点数推移らしい。
「じゃ、二人とも目標は同じだね! 英語と数学……30点が目標っ!」
「……はぁい」
数学の今回の試験範囲は、展開と因数分解。そして平方根。
応用問題は恐らく厳しいけど……計算だけしっかり正解できれば、35点を越える事だってできる。
私は「計算を完璧にしよう!」と計画を立てて、2人に練習問題をこなしてもらう事にした。



