「すいません! レシート下さい! あと……領収書、もらえますか?」
「承知いたしました。少々お待ちください……」
ぎろりと智花が私を睨む。私は何で睨まれているのか……全く見当も付かなくて、一人おどおどしていた。
「……バッカじゃないの!? あんた」
書店を出てすぐに、智花が私に声を上げた。
「何? 何よ。さっきだって……私の事、睨むしさぁ。私、何かした?」
「したよ! ほんとバカ」
「……何?」
「レシートよ。レシート」
「……レシート? 別に要らなくない?」
「はぁー……これだから……いい? レシートはね……」
智花は歩きながら私に教えてくれた。年末に確定申告という事をしないといけないらしい。
その時に、生徒さんから月謝をいくらもらったかとか……塾をやっていく上で必要なものにお金をいくら使ったか……など、細かく報告する。
レシートや領収書は、その計算で必要になるから、絶対にもらって、とっておく必要があるのだ。
「経費って言うのよ。け・い・ひ。分かった?」
「そっか……分かったよ……」
「その分、税金が安くなるの。だから……ちゃんと領収書を取っておかないと、その分、英里のお父さんの税金、高くなるの。ほんとバカだよね」
「仕方無いじゃんか……知らなかったんだから」
「はぁ。脳内お花畑で羨ましいよ」
「……そこまで言わなくても」
「んっ……?」
「何よ」
「って事はさぁ……焼肉行ったらさ、その分税金が安くなるって事? 凄くない? 食べれば食べるほど……税金安くなるの!?」
「だからあんたはバカ? って言ってんのよ」
「えっ?」
「経費で税金が安くなるのは……塾に関係する事だけよ。例えば……チラシ作るお金と、家賃とか、こういう参考書とかね。焼肉食べて、生徒が集まるっての? ねえ?」
「……そうなんだ」
「……はぁ。理系バカはほんと疲れるよ」
書店で詰めてもらった紙袋を、私たちは胸の前で抱えながら……光成塾へ向かって、よたよたと歩いて行った。
「……あー! もうっ……重いっ!」
光成塾の前で、ようやく私は参考書をドスンと地面に下ろした。智花に「バカ」「バカ」言われていたのも手伝って、少しいらいらしていた。
ストレスを発散するかのように、地面に投げ捨てるように放った。
「ちょっと。丁寧に扱ってよね?」
そんな私の気持ちも意に介せず、智花はスンとしている。「さ、行くよ」と言って、智花は塾のドアを開けた。
「おぉ、来たか。塾の経営者の二人」
中に入ると、正面の机でコンビニで買ったお弁当を食べている。遠藤先生は私たちに、中に入るように促した。
「承知いたしました。少々お待ちください……」
ぎろりと智花が私を睨む。私は何で睨まれているのか……全く見当も付かなくて、一人おどおどしていた。
「……バッカじゃないの!? あんた」
書店を出てすぐに、智花が私に声を上げた。
「何? 何よ。さっきだって……私の事、睨むしさぁ。私、何かした?」
「したよ! ほんとバカ」
「……何?」
「レシートよ。レシート」
「……レシート? 別に要らなくない?」
「はぁー……これだから……いい? レシートはね……」
智花は歩きながら私に教えてくれた。年末に確定申告という事をしないといけないらしい。
その時に、生徒さんから月謝をいくらもらったかとか……塾をやっていく上で必要なものにお金をいくら使ったか……など、細かく報告する。
レシートや領収書は、その計算で必要になるから、絶対にもらって、とっておく必要があるのだ。
「経費って言うのよ。け・い・ひ。分かった?」
「そっか……分かったよ……」
「その分、税金が安くなるの。だから……ちゃんと領収書を取っておかないと、その分、英里のお父さんの税金、高くなるの。ほんとバカだよね」
「仕方無いじゃんか……知らなかったんだから」
「はぁ。脳内お花畑で羨ましいよ」
「……そこまで言わなくても」
「んっ……?」
「何よ」
「って事はさぁ……焼肉行ったらさ、その分税金が安くなるって事? 凄くない? 食べれば食べるほど……税金安くなるの!?」
「だからあんたはバカ? って言ってんのよ」
「えっ?」
「経費で税金が安くなるのは……塾に関係する事だけよ。例えば……チラシ作るお金と、家賃とか、こういう参考書とかね。焼肉食べて、生徒が集まるっての? ねえ?」
「……そうなんだ」
「……はぁ。理系バカはほんと疲れるよ」
書店で詰めてもらった紙袋を、私たちは胸の前で抱えながら……光成塾へ向かって、よたよたと歩いて行った。
「……あー! もうっ……重いっ!」
光成塾の前で、ようやく私は参考書をドスンと地面に下ろした。智花に「バカ」「バカ」言われていたのも手伝って、少しいらいらしていた。
ストレスを発散するかのように、地面に投げ捨てるように放った。
「ちょっと。丁寧に扱ってよね?」
そんな私の気持ちも意に介せず、智花はスンとしている。「さ、行くよ」と言って、智花は塾のドアを開けた。
「おぉ、来たか。塾の経営者の二人」
中に入ると、正面の机でコンビニで買ったお弁当を食べている。遠藤先生は私たちに、中に入るように促した。



