千夏ちゃんは週2回の通塾に決まった。
先ずは火曜日と木曜日。慣れてきたら、土曜日も加えて、週3回にする予定。
本当は受験生だから理科や社会もやりたいけど……実力的にそれは難しく、先ずは英語と数学の基礎を、英智ゼミで進めていくことが決定した。
私たちは学校と自分の勉強もあるから、最初週2回だけ塾を開けるのはありがたい。塾生ができて初めての土曜日。智花と一緒に書店に行って、その足で遠藤先生に報告しようと思っていた。
「中学生向けの参考書って、私……買った事無いんだよねぇ……」
光成塾に通っていた私は、勉強用の教材は全て塾でもらったテキストだけ。
英単語も社会の用語も……今思えば、全部遠藤先生が生徒に揃えてくれていた事を思い出す。
「ま、塾に置いておくだけだから……」
智花に「ちゃんと参考書、揃えよう」と言われて、お父さんから3万円をもらって書店にやってきた。
辞書や参考書が無いと、調べる事もできないし、それに何より保護者の方が面談で来た時に「塾に見えない」と思われるのは良くないらしい。
(流石だよ……みんな。そんな所までさ……)
先日の松下さんとの面談で、そこまで感じ取っている智花に対して、私は驚いている。
「辞書は欲しいよね……英語と国語。古語は……今は要らないか……」
ぶつぶつと言いながら、智花が色々な辞書をカゴに入れていく。……辞書、意外と重い。
「理科とか、社会は? 参考書あった方が良くない?」
「そうね……まだ理科と社会はやらないけど、いつか使うかもだしね……」
「後は?」
「そうね……参考書じゃなくて、問題集も何冊か買っておいた方が良いかも……」
「問題集?」
「そう。見栄えよ。見栄え。面談の時にね」
「……なるほど。賢いな」
辞書を2冊。そして参考書を六冊。問題集を5冊……カゴを2つに分けて、レジで会計をしてもらう。
「……1万3千……」
レジのお姉さんの声に、私は言葉を失う。焼肉に家族で行った訳でも無いのに……軽く1万円を越えた……。
「袋、どうされますか?」
「あっ、お願いします」
「かしこまりました。では……2つにお分けしますね。重たいので」
「ありがとうございます」
手早くレジのお姉さんは2つの紙袋に、参考書類をどんどん入れていく。智花と2人じゃ無かったら、きっと重くて持てない。
「お返しと……レシートはどうされますか?」
「あ、レシートは要らないです」
その時だった。
先ずは火曜日と木曜日。慣れてきたら、土曜日も加えて、週3回にする予定。
本当は受験生だから理科や社会もやりたいけど……実力的にそれは難しく、先ずは英語と数学の基礎を、英智ゼミで進めていくことが決定した。
私たちは学校と自分の勉強もあるから、最初週2回だけ塾を開けるのはありがたい。塾生ができて初めての土曜日。智花と一緒に書店に行って、その足で遠藤先生に報告しようと思っていた。
「中学生向けの参考書って、私……買った事無いんだよねぇ……」
光成塾に通っていた私は、勉強用の教材は全て塾でもらったテキストだけ。
英単語も社会の用語も……今思えば、全部遠藤先生が生徒に揃えてくれていた事を思い出す。
「ま、塾に置いておくだけだから……」
智花に「ちゃんと参考書、揃えよう」と言われて、お父さんから3万円をもらって書店にやってきた。
辞書や参考書が無いと、調べる事もできないし、それに何より保護者の方が面談で来た時に「塾に見えない」と思われるのは良くないらしい。
(流石だよ……みんな。そんな所までさ……)
先日の松下さんとの面談で、そこまで感じ取っている智花に対して、私は驚いている。
「辞書は欲しいよね……英語と国語。古語は……今は要らないか……」
ぶつぶつと言いながら、智花が色々な辞書をカゴに入れていく。……辞書、意外と重い。
「理科とか、社会は? 参考書あった方が良くない?」
「そうね……まだ理科と社会はやらないけど、いつか使うかもだしね……」
「後は?」
「そうね……参考書じゃなくて、問題集も何冊か買っておいた方が良いかも……」
「問題集?」
「そう。見栄えよ。見栄え。面談の時にね」
「……なるほど。賢いな」
辞書を2冊。そして参考書を六冊。問題集を5冊……カゴを2つに分けて、レジで会計をしてもらう。
「……1万3千……」
レジのお姉さんの声に、私は言葉を失う。焼肉に家族で行った訳でも無いのに……軽く1万円を越えた……。
「袋、どうされますか?」
「あっ、お願いします」
「かしこまりました。では……2つにお分けしますね。重たいので」
「ありがとうございます」
手早くレジのお姉さんは2つの紙袋に、参考書類をどんどん入れていく。智花と2人じゃ無かったら、きっと重くて持てない。
「お返しと……レシートはどうされますか?」
「あ、レシートは要らないです」
その時だった。



