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「え、異動......？間宮さんがですか？」

「そうみたいだよ。もう部長クラスには話が通ってるって噂。ほぼ確実。」


びっくりだよね〜
と笑うのは、間宮さんの3つ上の女の先輩。
私の教育担当。


「嫌だったんですかね、うちの部署が、、」

「さぁね、でも自分で希望出したのは間違いないと思うよ。
異動した方が出世が近づくとか言うし、ほらそーいうの計算高そうじゃん？間宮くん」

「そう、ですかね」


いつだったか、仕事の話を聞いた時
大変だけどやりがいがあると教えてくれた。
まだやりたいことがあるって、未来の話をしてくれた。

異動って、どこにだろう。
全く違う仕事をするのかな。
毎日夜遅くまで働いてたし、
さすがにもう疲れて嫌になっちゃったのかな。


考え出したら止まらない。
間宮さんの、本人の言葉を聞きたい。
教えてくれるまで、待っていなくちゃ。
私みたいな下っ端に情報が届くのなんてもうずっと先のことかもしれないけど。

「じゃあまたね、花木さん」

「は、はい！お疲れ様でした！！」


私一人じゃ、絶対に手に入らなかった情報だから。
先輩の顔が広くて、口が軽くて、よかった。
なんて、思うことにした。