五色に溶けた空の色



 午後四時を迎えると、跡形もなく片付けられていく。ゴミ回収場所には、いくつもの段ボールが積み上げられ、その中には小さな文字が刻まれているものもあり、それに手を当てて撫でると、好きなアニメが終わってしまった時のような寂しさを覚えた。

 夜に行われた後夜祭は自由参加であったため、僕たち五人は僕らしかいない教室から、最後のフィナーレが行われていた校庭を覗いていた。真っ暗な校庭に一際目立つオレンジ色の光の演出。 

 この文化祭が終われば、次が冬が主役になる。

 寒さは襲ってきても、僕らの心はそれを跳ね返すぐらい温かい心を持てるようになっただろうか。いや、まだきっと不完全燃焼してしまう。僕らはそこまで強い存在になれていない、何かが欠けているのだ。とはいえ、欠けていないものの方が多いことだけは確かだ。

「この冬は、彼女を見つけて過ごしたいですか」

 風のような彼は僕の耳元でそんないじわるなことをささやく。

「いや、まだ、五人がいいかな。思い出はまだちゃんと共有しておきたい」

 仮に僕に誰か彼女ができたとしても、その考えは簡単には変わらないだろう。

 湿った雪が降り積もり、道をふさがない限り。

 後夜祭終了の合図が聞こえると、僕はスマホを取り出して、SNSのアカウントを削除した。

 意味があるのかといえばよくわからない。けれど、何かを信じるために何だと思う。

 そして僕は、一度教室の外に出ると、余っていた折り紙で作った紙飛行機をポケットから出して、まだ外を見ている四人の——いや、一葉の背中に向かってそっと投げた。紙飛行機が一葉の背中に当たることはなかったけれど、一葉の後ろにそっと落下した。