水族館はカップルが沢山いて緊張した。
トンネル水槽にはエイとサメが一緒に飼育されている。
毒のあるエイと凶暴なサメが共存しているのが不思議で私はじっと見ていた。キラキラ輝くイワシの群れがサメの前を通過する。
「真夏ちゃん、サメってイワシは食べないのかね? 水族館だと十分餌を貰えているからお腹が空かないのかな」
「食べてるよ、ほら」
群れになれず、はぐれたイワシがパクッと食べられる瞬間を珍しくも私たちは目撃した。
「うわー。グロッ! 俺、こういうの無理だわ」
「ふふっ」
サメが食事しているだけなのに怖がっているライ君が可愛い。
群れる魚は広い海にいる時は助け合うけれど、小さな水槽にいるとイジメが発生するらしい。イワシたちは小さな空間に押し込められているのに、協力し合っている。
それは同じ水槽の中にサメという脅威がいるからだ。イワシが群れる様が綺麗だから敢えて、サメと一緒に水槽に入れている。常に脅威に晒され必死に寄り添い泳ぐイワシもきっと辛い。
私はその様子に自分の孤独な学生時代を思い出していた。
トンネル水槽にはエイとサメが一緒に飼育されている。
毒のあるエイと凶暴なサメが共存しているのが不思議で私はじっと見ていた。キラキラ輝くイワシの群れがサメの前を通過する。
「真夏ちゃん、サメってイワシは食べないのかね? 水族館だと十分餌を貰えているからお腹が空かないのかな」
「食べてるよ、ほら」
群れになれず、はぐれたイワシがパクッと食べられる瞬間を珍しくも私たちは目撃した。
「うわー。グロッ! 俺、こういうの無理だわ」
「ふふっ」
サメが食事しているだけなのに怖がっているライ君が可愛い。
群れる魚は広い海にいる時は助け合うけれど、小さな水槽にいるとイジメが発生するらしい。イワシたちは小さな空間に押し込められているのに、協力し合っている。
それは同じ水槽の中にサメという脅威がいるからだ。イワシが群れる様が綺麗だから敢えて、サメと一緒に水槽に入れている。常に脅威に晒され必死に寄り添い泳ぐイワシもきっと辛い。
私はその様子に自分の孤独な学生時代を思い出していた。
