ただ、君に笑っていてほしかった。~30日の奇跡と、空白の19日の秘密~

葉月(はづき)!」
 放課後。
 人の少ない校門で、俺に声をかけてくる。
 ……その笑顔を見ていると、妬ましいと思ってしまったことを、申し訳ないと思った。
雪宮(ゆきみや)さん……。どうだった?学校』
「どうって……。別に普通だよ。葉月(はづき)は?なにしてた?」
『…………』
 なにも答えられない俺に深く追求することはなく、雪宮(ゆきみや)は歩いていく。
「ねえ、葉月(はづき)。……今日、寄りたい場所があるんだけど」
『え……?』