心の空に訊け

青春・恋愛

心の空に訊け
作品番号
1766417
最終更新
2025/12/05
総文字数
7,180
ページ数
1ページ
ステータス
未完結
いいね数
0
「俺には、人の心模様が『天気』として見える」

両親を事故で亡くし、児童養護施設『かるうなの里』で育った高校生・水上大翔(ひろと)。彼には誰にも言えない秘密があった。それは、他者の感情を空模様として視る不思議な力を持っていること。

ある日、大翔が所属する陸上部で事件が起きる。主将の古河虔弥(けんや)が、後輩の喫煙疑惑を巡って衝突し、暴力沙汰で停学になってしまったのだ。部室に残された灰、消えたタバコ。分裂の危機に瀕するチームの中で、大翔だけは気付いていた。頑なに沈黙を守る後輩たちの頭上には、罪悪感の雨ではなく、真実を覆い隠す深い「霧」がかかっていることを――。

霧の正体は何か。そして、主将の心に居座る雷雲を晴らすことはできるのか。
バラバラになった絆を繋ぐため、大翔はグラウンドを駆ける。

不器用な少年たちは、雨上がりの青空を目指して疾走する。

あらすじ
幼い頃の境遇のせいで、人の顔色を伺う癖のついた少年、水上大翔は、昔訪れた神社に祀られていた八意思兼命という神様のご加護を受け、目の前にいる相手の心模様を『天気』として見られるようになった。相手の心情を操りながら、人間関係を円滑に進めることの出来る大翔は、煩わしいトラブルにも巻き込まれずに生きていくことが出来た。

目次

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