「ん? どうしたんだ?」
「いや……すっげー美味そうに食うからさ」
「あぁ、すっごく美味いぞ! はぁ、腹がいっぱいになったら、今度は本当に眠くなってきたな……」
そのままゴロンと寝転がれば、視界いっぱいが、青い空に埋め尽くされる。降りそそぐ陽ざしが気持ちいい。絶好の日向ぼっこ日和だ。
「……懐かしいな」
「ん? どうかしたか?」
「いや、お前を見てたら、色々と思い出しちゃってさ。……似てるんだよな、俺が大事に思っていた子に」
そう言った御主人は、俺の隣で同じように寝転んだ。目を細めて、懐かしむような顔をしながら空を見上げる。
「……その大事に思っている子には、もう会えにゃいのか?」
「あぁ。先にあっちに行っちまったからな」
御主人は空を見上げたまま、寂しそうに笑っている。
「俺も早く行きたいところだけど……自分から命を粗末にするようなことしたら、怒られちゃいそうだからさ」
「あぁ、当たり前だ! 絶対にだめだぞ!」
「ふ、何でお前がそんなに偉そうに言うんだよ」
それは、おれが張本人のにゃこだからだ。そう言ってやりたいけど、それはできないから、グッと堪えてもごもごと口の中で転がした。



