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「ソウタ、あの大きい箱みたいなのは何だ? すっごくうるさい音がするな」
「あぁ、あれはプリクラだよ。あの中で写真を撮って、シール紙に印刷したものがもらえるんだ」
「写真が撮れるのか!? おれ、撮ってみたいぞ!」
御主人と一緒に写真! 猫をしていた時にも、御主人のきっずけーたいってやつで、一緒に撮ってもらったことがある。写真を撮る時、御主人はいつも笑っていた。だから一緒に写真を撮れば、またあの時みたいな笑顔が見られるかもしれない。
「……まぁ、いいけど。でもプリクラって、男同士で撮れるものなのか……?」
何だか微妙そうな顔をしていた御主人だったけど、すぐに頷いてくれて、大きな箱に向かって歩いていく。おれもその後を追いかけて、御主人が何やら操作をしているのを大人しく待つ。
「ちょうど男だけでも撮影オッケーな機械でよかったな。ほら、中に入るぞ」
箱の中に入っていた御主人に続いて足を踏み入れれば、ジャンジャンと聞いたことのない大きな音が鼓膜を揺らしてくる。
“それじゃあ撮影を開始するよ!”
「うわ! 何だ!? 今、ここから声がしたぞ!?」
知らない声に驚いて、横にいる御主人に抱きついてしまう。
「お前……ほんとにプリクラも知らないんだな。今のは、機械の声だよ」
「き、機械の声……」
「ほら、写真を撮るってよ。あの丸いレンズのところを見るんだ」
御主人に頭をポンと撫でられて、前を向くよう促される。声が聞こえた方に顔を向ければ、パシャッと音がして、目の前の画面に、おれと御主人の顔が映し出される。



