「じゃあさ、お前が友達になってよ」
「……おれが、友達に?」
ウンウン頭を悩ませていたら、御主人は、おれに友達になってほしいって言う。それって、すっごくすっごく嬉しいことだ。おれは元々御主人の友達だけど、人間の姿をしているおれとも、御主人は友達になりたいって思ってくれたってことだから。
「そう。そう言えばまだ名乗ってもいなかったな。俺は藤宮ソウタ。お前の名前は?」
「お、おれの名前は、にゃっ……!」
――またうっかり口を滑らせそうになってしまった。危ない危ない。
慌てて口を閉じて、代わりの名前を考える。
「にゃ? 何だよ」
「……な、ナコタだ!」
「ナコタ? へぇ、変わった名前だな」
――よし。何とか誤魔化せたみたいだ。
ホッとしながら、おれはジャンプをして立ち上がった。
「よし! ソウタ、遊びに行くぞ!」
寝転んでいる御主人に手を差し出す。
仕方ないなって顔で息を吐き出した御主人は、おれの手を掴んでくれる。今度はしっかり握り返してくれたことが、すごく嬉しい。きっと、おれの顔は緩々になっていると思う。



