闇サイトハンター

 ======== この物語はあくまでもフィクションです =========

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 ==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==


 山並郁夫とは、俺のこと。
 俺は、『殺しの請負人』、いや『殺し屋』になる筈だった。
 長い間、あちこちに『傭兵』で参加していた俺は、あるコミックを読んで『殺し屋』になることにした。
 ところが、人生、思ったようにはいかない。

 だが、「闇サイトハンター」になって、俺は変わった。
 「影の正義の味方」になるのだ。
 大文字伝子様の為に。

 闇サイトは、ある程度時間開いて、閉じる。まるでモグラのように。
 それに、「年中暇な」若者が引っかかる。まるで「疑似餌」に魚が飛びつくように。
 超一流ハッカーの俺は、その「開いて閉じる」サイトの様子を記録するシステムを開発した。年中24時間見張っている訳にはいかないからだ。

 7月3日午前0時。インタラプト・ゲーマーがRedのメッセージが載った。
 「お待たせしたね、EITOの諸君、日本民族の諸君、また完敗だった。じゃ、第六戦のお題だ。」
 文章の下に、スケッチブックが現れ、こんな文章が書かれていた。
 『タフな磁場見た』
 更に、2行目に、『とりいくぐれ』、
 そして、3行目に「臭い芝居だい!」と書かれていた。

 午前10時。姉貴こと妻の加津子の家。
 草薙さんから、依頼メールが来た。
 俺は、他のPCでRedのメッセージを見て、唸っているところだった。
 「了解。了解。」
 俺は、姉貴の家にいることが多くなったので、3番目のPCも運んでいた。
 姉貴は気を遣って、前の旦那の書斎だった部屋を提供してくれた。
 今は、俺が、今の旦那だ。
 「ん?忍者のコスプレ、かあ。45着ねえ。あ、足袋は一緒に注文していない。品切れかあ。
 これで、間に合わせた積りか。ファッションショーなら、いいけどねえ。」
 「郁チャン、何ブツブツ言ってるの?」
 「敵の装備さ。忍者衣装上下45着。これはいい。鎖帷子(くさりかたびら)も軽量型だ。こっちで注文している木刀が20本なのは、真剣も持っているってことだろう。問題は足元だ。」
 「足元?」
 「忍者用の足袋は、所謂『地下足袋』だ。注文しているのは、和服用の黒足袋。詰まり、草履の下履きだ。」
 「違うの?」
 「全然違う。地下足袋の様に動き回り難い。本人の体力にもよるけどな。」

 7月4日。午後3時。
 大量の爆竹と火薬が移送される、ネットの【会話】で分かった。
 俺は、昨日の分を含めて、草薙さんにメールした。

 7月5日。午前11時。
 俺は、また見付けた。
 「重機は、どうする?」と言う会話だ。
 俺は、草薙さんのメールを見返した。
 実際のバトル会場に想定されたのは、区政会館。
 だが、集合場所に想定されるのは、東京大神宮。
 結婚式なんかで有名な神社だ。
 俺は、重機に絞って探し回った。
 あった。ショベルカーとクレーン車が盗難に遭っている。
 これだ!!

 俺は、急いで草薙さんにメールした。
 まだ、何かあるかも知れない。
 だが、EITOの戦力、エマージェンシーガールズの戦力、伝子様の指揮力。
 そこに、かけるしかない。

 7月6日。午後3時。草薙さんから【万全の体制】で臨む。伝子様が喜んでいる、とメールが来た。
 後は、運を天に任せる、か。

 7月7日。午前11時。
 「作戦終了」のメールが来た。一部を除いて渡隊員と財前隊員の結婚式に向かう、と書いてあった。
 俺は、姉貴を、いや、妻を呼んで、報告した。
 「よっしゃ、ラッキー!!」
 加津子は、服を脱いで、「よっしゃ、ラッキー!!」と叫んだ。
 よく見ると、日の丸のフェイスペイントを体に描いてある。
 「損壊してー!!」
 損壊じゃないけど、思い切り愛し合った。
 「よっしゃ、ラッキー!!」と、叫びながら。昼日中に。
 俺達って、変わった、いや、おもろい夫婦だな。

 夕方。目覚めた時、もう1通、メールが届いていた。

 ―完―