唯一無二の完璧女子は自分を捨てて死にました

でも、その文章は確かに私のものだと感じられた。
でも、私は今日が土曜日だと知り上がシャツ風、下が紺色のスカートになっているワンピースを着て、下の階に降りていく。
「お母さん、すずり、おはよう」
いつの間にかそう挨拶するのが日課になってた。
お父さんは単身赴任中。女3人のこの家は楽しくもあるし嫌いでもある。
そもそも、私が全てを引き換えたのは過去のことだ。命と不快はセットなのだから。
それは2年前のこと。
まるで他人事のようにしっかり覚えてる。
私は後に飲酒運転だと知った信号無視の乗用車に信号を渡っていたところを撥ねられた。
元々の私が捻じ曲げられたのはこの時だった。
あの数分だけ、時は確かに止まっていた。
「垂水みりんちゃんね、キュート!私は説明し難いけど神様って言って?みりんちゃんがこうなるのは運命が捻じ曲げられたからなの!
だからあたしにはそれを戻す権利がある。でもねぇ、無性にはできない。そのためにはねみりんちゃんが一歩だけこっちがわ、つまり神に近づく必要があるの。選択肢は二つ。一つ目はこのままこの嫌ったらしい車に撥ねられる。二つ目は神に一歩近づく、つまり色々な特殊能力を手に入れることと共に命を助けられる、もちろん無傷になるわね。どっちにする?」
私は命を取り留めることに必死だった。だから迷わずその誰だがわからない人に「2つ目でお願いします!」って叫んだ。
「オッケー」と、遠い声で帰ってきた次の秒に私は横断歩道に立っていた。周りには車も何もない。
でも、この取引が正しいかなんて五分五分。
正直にいうとそれから私が生きていくのは大変だし能力はいつだって妬みの種になる。
何度だっておもった。もしこの能力を欲しい人にあげられたらって。