晴明は、咲妃の目をじっと見つめて言う。

 「この先ずっと、生まれ変わっても、咲妃だけを愛しく想う。」

 咲妃は涙をこらえ、でも笑顔で応える。

 「私もです。愛しています、晴明さん。」

 二人の言葉に、庭の空気が柔らかく震えた。
 式神たちは嬉しそうに羽をはためかせ、桜の花びらが祝福のように舞い上がる。


――この日、咲妃と晴明は永遠の誓いを結んだ。

 時を越え、どんな試練があろうとも、二人はずっと共に歩むと約束したのだ。


 白無垢に映える咲妃の姿と、晴明の凛とした美しい笑顔が、平安の春に優しく刻まれた。









Fin.