やっと落ち着いてきたのに、また今日が終わる。
太陽なんて見て見ぬふりをしてどこかへ行っちゃうし、全然代わりにならない恐い夜を連れてくる。
「…どこ行くの?」
「ちょっと散歩でもしに行く」
「大丈夫?」
「心配しすぎだって。行ってくるね」
「…少し公園の周りの道変わったからね。分からなくなったら連絡し…」
「大丈夫だよ」
家を出て、何となく街灯が少ない道を選んで歩く。
昨日まではこの道は違ったはずなのに。
やっぱりぼくだけが違うのか。
ぼく意外すべてのものに置いて行かれる感覚に、ぎゅっと上着の裾を掴んだ。
大丈夫、大丈夫。独りじゃない。
明かりが安定しない街灯の下。
あれ、こんなところに。
君も、ひとり?
そっか。そうなのか。
ひとりは誰でも寂しいよね。
そうだな。
今日はね、本を読んだよ。
小さい頃から何回も読んできた絵本を、また読み返したんだ。
それから、朝には卵をひとつと、パンをかじって。
今日は寒いからね。お茶も温かくしたんだ。
何も言わずに少し近づいてまた座る君は、ひどく大人びて見えた。
君もぼくを置いていっちゃうのかな。
なんて。そんなこと言われても困るよね。
太陽なんて見て見ぬふりをしてどこかへ行っちゃうし、全然代わりにならない恐い夜を連れてくる。
「…どこ行くの?」
「ちょっと散歩でもしに行く」
「大丈夫?」
「心配しすぎだって。行ってくるね」
「…少し公園の周りの道変わったからね。分からなくなったら連絡し…」
「大丈夫だよ」
家を出て、何となく街灯が少ない道を選んで歩く。
昨日まではこの道は違ったはずなのに。
やっぱりぼくだけが違うのか。
ぼく意外すべてのものに置いて行かれる感覚に、ぎゅっと上着の裾を掴んだ。
大丈夫、大丈夫。独りじゃない。
明かりが安定しない街灯の下。
あれ、こんなところに。
君も、ひとり?
そっか。そうなのか。
ひとりは誰でも寂しいよね。
そうだな。
今日はね、本を読んだよ。
小さい頃から何回も読んできた絵本を、また読み返したんだ。
それから、朝には卵をひとつと、パンをかじって。
今日は寒いからね。お茶も温かくしたんだ。
何も言わずに少し近づいてまた座る君は、ひどく大人びて見えた。
君もぼくを置いていっちゃうのかな。
なんて。そんなこと言われても困るよね。



