夏とトマトとたぬき猫


 私と耕太郎くんがキュウリを選んでいると、隣の秋ナスコーナーが目に入ってきた。

 ナスかあ。トロットロの焼きナス、美味しいよなあ。

 そんなことを考えながらナスの苗をカゴに入れる。

 すると今度はオクラの苗も目に飛び込んできて、私はそれも自分のカゴの中へと入れた。

 私がウキウキと苗を買い物かごに入れていると、不意に耕太郎くんが呟いた。

「藍沢さん、たくさん苗を買ってますけど土やプランターはあるんですか?」

「植木鉢は何個か家にあるけど……どれくらいの大きさのが良いの?」

「着いてきてください」

 耕太郎くんの後に着いてプランター売り場に移動する。

「野菜を育てるとなると……まあ、この辺ですね」

 耕太郎くんは売り場の中で一番大きなプランターを指さした。

「えっ、これ? これに三個植えるの?」

「いえ、このプランターに一個です。三個だと狭すぎます」

「え? そうなの?」