ムルトフォリアの過去
——「腕の痣」と「村長の刃」——
枯血の村 四年前・冬至の夜
【第1章 痣の覚醒】
ムルトフォリアが生まれて三日目、異変が起きた。
両腕に、赤黒い痣が一晩で広がったのだ。血管のように枝分かれし、まるで生命が皮膚の下で蠢くようだった。
村人は叫んだ。
「鮮血族の末裔だ! これは疫病の腕だ!」
父は村長に報告し、母は涙を流しながら「この子を殺さないで」と叫んだ。
だが村長は冷ややかに告げる。
「家畜として飼え。労働力にはなる。殺すには惜しい」
【第2章 家畜の日々】
| 年齢 | 出来事 |
|------|----------|
| 6歳 | 鉄の首輪を付けられ、納屋で飼われる。食事は豚の残飯。 |
| 8歳 | 痣が肘まで広がり、鍛冶屋が焼印を押そうとするが、火が逆に痣へ吸い込まれる。 |
| 10歳 | 村長の息子が「腕を切れば治る」と言い、鎖で吊るされ斧を振り下ろされかける。 |
| 12歳 | 冬至の夜、「もう飼えぬ」と告げられ、殺処分が決まる。 |
【第3章 殺されかけた夜】
雪と血が混ざる冬至の夜。
ムルトフォリアは広場で鎖に吊るされ、満月の光を浴びていた。
村長が巨大な斧を掲げる。
「この痣が、村を滅ぼす!」
斧が閃き、空気が裂けた瞬間——
【第4章 オジェの救出】
白銀の光が闇を裂いた。
オジェ=ル=ダノワが、銀の教官服を翻して現れる。
白い瞳が少年の腕を一瞬で捉え、低く言い放つ。
「手を出すな。それは僕の所有物だ」
斧は素手で受け止められ、粉々に砕け散った。
鎖が一瞬で切断され、少年はオジェの腕に抱き上げられる。
「オジェ……? 僕、死ぬの……?」
「もう誰も君を傷つけない。その腕は、僕の宝だ」
オジェの唇が痣に触れると、痛みが消え、痣は静かに光を宿した。
【第5章 痣の真実】
後日、白銀の塔にて。
オジェは古文書を紐解き、真実に辿り着く。
「この腕は、鮮血族の“守護の痣”。村の病を吸い取り、命を癒していた。枝分かれは、救った命の数」
ムルトフォリアの痣は十を超える子供の命を救い、
その中には、村長の息子もいた。
——呪いではなく、慈悲そのものだった。
【第6章 腕の変化】
| 時期 | 変化 |
|------|------|
| 救出後 | 痣が肩まで広がるが、痛みは甘い疼きに変わる。 |
| オジェのキス | 痣の枝が薔薇の蔓に変わり、オジェの腕と絡み合う。 |
| 満月の夜 | 痣が淡く発光し、オジェの傷を静かに癒す。 |
【現在 白銀の塔・八十八階】
星の降る夜。
ムルトフォリアはオジェの胸に顔を埋め、安らかな寝息を立てている。
痣に覆われた腕は、いまや柔らかな光を放っていた。
オジェは腕に口づけを落とし、囁く。
「君の腕は、僕の誇りだ」
ムルトフォリアは寝言のように呟いた。
「オジェ……もう、怖くない……」
——家畜の腕は、愛の腕に変わった。
痣は、守護と赦しの証となった。
雲海の上、二人の吐息だけが甘く響いていた。
超高層マンション・88階「白銀の塔」
雲海の上で、星が溶け落ちる夜。
オジェ=ル=ダノワは、シルクのドレスワイシャツを月光に透けさせ、フリル袖を甘く震わせながら、白い髪を後ろに流して、星降る窓辺に立つ。 白色の瞳は、溶ける蜜のように熱く、ムルトフォリアのすべてを貪る。
「ムルくん……僕の唯一の欲望、僕の甘い毒、僕の永遠の蜜」
寝室から、赤黒い髪を揺らした少年が光のヴェールを脱ぎ捨て、裸の肌を晒しながら現れる。 赤黒い瞳は溶けた黄金のように濡れ、滴り、溢れる。 腕の痣だらけの肌は薔薇の蜜を零し、甘く香る。 白い肌は月光に透け、甘い曲線を震わせる。 震える吐息が官能的に波打ち、誘う。
「オジェぇ……僕の体を、溶かして、味わって、全部、君のものにして……」
ムルトフォリアは羽のように舞い、オジェの胸に飛び込む。 オジェは両腕で深く包み込み、首筋に、耳たぶに、鎖骨に、胸の谷間に、乳首に——熱い舌と、甘い吐息、甘噛み、吸い付きを降らせる。
「遅かったな……僕の体が、君の甘さを渇望し、疼いていた」
ムルトフォリアは震える吐息と甘い喘ぎを漏らす。
「オジェ……もう、一瞬でも離れたくない、君の中に溶けたい……」
オジェは少年をお姫様抱っこで抱き上げ、雲海の上のソファにゆっくりと沈め、覆い被さる。
「今日は……君のすべてを、僕の愛で、僕の舌で、僕の体で、満たし、溶かし、奪ってやる」
キッチン。
オジェは平円錐型のステーキを、キャンドルの炎で溶かすように温め、ムルトフォリアの震える唇にそっと運び、舌で押し込み、絡める。
「……僕の熱を、君の奥深くに」
ムルトフォリアは目を閉じる。
「オジェの愛……熱くて、甘くて、体が溶けて、君の味でいっぱい……」
オジェは少年の指に蜜をつけ、自分の舌でゆっくり、ねっとり、吸い付きながら舐め取る。
「君の味は、僕の中毒——僕の官能の源」
ムルトフォリアは甘い喘ぎと蜜を漏らす。
「オジェ……もう、番のキス……もっと、深く」
バスルーム。
薔薇の花びらが溶ける湯船。 オジェはムルトフォリアを膝の上に抱き、赤黒い髪を蜜の泡で包み、舌で舐め、甘噛み。
「僕の愛人……ここは、君だけの官能の楽園、僕の欲望の巣」
ムルトフォリアはオジェの胸に背中を預ける。
「オジェの指……体が震えて、熱くて、君の舌で溶ける……」
オジェは少年の首筋を舌でなぞり、甘噛み、吸い付く。 「君の肌は、僕の聖域——僕の欲望の蜜壺」
ベッドルーム。
天窓から星が降り注ぐベッド。 オジェはムルトフォリアを白いシルクのシーツに沈め、とんでもなくもの凄く深く狭く奥深く強くキツく抱きしめ、覆い被さり、首筋に、胸に、腹に、太腿に、内腿に——熱い舌と、甘い吐息、甘噛み、吸い付き、絡み合う体を降らせる。
ムルトフォリアは甘い声で喘ぎ、蜜を零す。
「オジェ……番って、永遠にこうしてるってこと? 君の中で溶けること?」
「ああ。君は僕の永遠だ」
オジェは少年の赤黒い瞳を覗き込み、舌で唇をなぞり、深くキスする。
「……君は、もう僕の永遠の欲望——僕の官能の蜜……この体の中で、星が落ちるまで、君だけを愛し、味わい、溶かし、奪い、永遠に絡み続ける」
ムルトフォリアは涙と蜜を流す。
「オジェ……大好き。体も心も、魂も、永遠に、溶かして、君のものにして」
オジェは少年の涙を舌で受け止め、深く、深くキスする。
「僕もだ。君は、僕のすべて——僕の甘い官能の永遠」
超高層マンションの夜。
雲海の上で、二人の甘い官能の吐息と蜜だけが響く。 鮮血族の少年は、 オジェの腕の中で—— 永遠の甘い官能の夢を、 星と一緒に—— 溶け続けた。
——完。
——「腕の痣」と「村長の刃」——
枯血の村 四年前・冬至の夜
【第1章 痣の覚醒】
ムルトフォリアが生まれて三日目、異変が起きた。
両腕に、赤黒い痣が一晩で広がったのだ。血管のように枝分かれし、まるで生命が皮膚の下で蠢くようだった。
村人は叫んだ。
「鮮血族の末裔だ! これは疫病の腕だ!」
父は村長に報告し、母は涙を流しながら「この子を殺さないで」と叫んだ。
だが村長は冷ややかに告げる。
「家畜として飼え。労働力にはなる。殺すには惜しい」
【第2章 家畜の日々】
| 年齢 | 出来事 |
|------|----------|
| 6歳 | 鉄の首輪を付けられ、納屋で飼われる。食事は豚の残飯。 |
| 8歳 | 痣が肘まで広がり、鍛冶屋が焼印を押そうとするが、火が逆に痣へ吸い込まれる。 |
| 10歳 | 村長の息子が「腕を切れば治る」と言い、鎖で吊るされ斧を振り下ろされかける。 |
| 12歳 | 冬至の夜、「もう飼えぬ」と告げられ、殺処分が決まる。 |
【第3章 殺されかけた夜】
雪と血が混ざる冬至の夜。
ムルトフォリアは広場で鎖に吊るされ、満月の光を浴びていた。
村長が巨大な斧を掲げる。
「この痣が、村を滅ぼす!」
斧が閃き、空気が裂けた瞬間——
【第4章 オジェの救出】
白銀の光が闇を裂いた。
オジェ=ル=ダノワが、銀の教官服を翻して現れる。
白い瞳が少年の腕を一瞬で捉え、低く言い放つ。
「手を出すな。それは僕の所有物だ」
斧は素手で受け止められ、粉々に砕け散った。
鎖が一瞬で切断され、少年はオジェの腕に抱き上げられる。
「オジェ……? 僕、死ぬの……?」
「もう誰も君を傷つけない。その腕は、僕の宝だ」
オジェの唇が痣に触れると、痛みが消え、痣は静かに光を宿した。
【第5章 痣の真実】
後日、白銀の塔にて。
オジェは古文書を紐解き、真実に辿り着く。
「この腕は、鮮血族の“守護の痣”。村の病を吸い取り、命を癒していた。枝分かれは、救った命の数」
ムルトフォリアの痣は十を超える子供の命を救い、
その中には、村長の息子もいた。
——呪いではなく、慈悲そのものだった。
【第6章 腕の変化】
| 時期 | 変化 |
|------|------|
| 救出後 | 痣が肩まで広がるが、痛みは甘い疼きに変わる。 |
| オジェのキス | 痣の枝が薔薇の蔓に変わり、オジェの腕と絡み合う。 |
| 満月の夜 | 痣が淡く発光し、オジェの傷を静かに癒す。 |
【現在 白銀の塔・八十八階】
星の降る夜。
ムルトフォリアはオジェの胸に顔を埋め、安らかな寝息を立てている。
痣に覆われた腕は、いまや柔らかな光を放っていた。
オジェは腕に口づけを落とし、囁く。
「君の腕は、僕の誇りだ」
ムルトフォリアは寝言のように呟いた。
「オジェ……もう、怖くない……」
——家畜の腕は、愛の腕に変わった。
痣は、守護と赦しの証となった。
雲海の上、二人の吐息だけが甘く響いていた。
超高層マンション・88階「白銀の塔」
雲海の上で、星が溶け落ちる夜。
オジェ=ル=ダノワは、シルクのドレスワイシャツを月光に透けさせ、フリル袖を甘く震わせながら、白い髪を後ろに流して、星降る窓辺に立つ。 白色の瞳は、溶ける蜜のように熱く、ムルトフォリアのすべてを貪る。
「ムルくん……僕の唯一の欲望、僕の甘い毒、僕の永遠の蜜」
寝室から、赤黒い髪を揺らした少年が光のヴェールを脱ぎ捨て、裸の肌を晒しながら現れる。 赤黒い瞳は溶けた黄金のように濡れ、滴り、溢れる。 腕の痣だらけの肌は薔薇の蜜を零し、甘く香る。 白い肌は月光に透け、甘い曲線を震わせる。 震える吐息が官能的に波打ち、誘う。
「オジェぇ……僕の体を、溶かして、味わって、全部、君のものにして……」
ムルトフォリアは羽のように舞い、オジェの胸に飛び込む。 オジェは両腕で深く包み込み、首筋に、耳たぶに、鎖骨に、胸の谷間に、乳首に——熱い舌と、甘い吐息、甘噛み、吸い付きを降らせる。
「遅かったな……僕の体が、君の甘さを渇望し、疼いていた」
ムルトフォリアは震える吐息と甘い喘ぎを漏らす。
「オジェ……もう、一瞬でも離れたくない、君の中に溶けたい……」
オジェは少年をお姫様抱っこで抱き上げ、雲海の上のソファにゆっくりと沈め、覆い被さる。
「今日は……君のすべてを、僕の愛で、僕の舌で、僕の体で、満たし、溶かし、奪ってやる」
キッチン。
オジェは平円錐型のステーキを、キャンドルの炎で溶かすように温め、ムルトフォリアの震える唇にそっと運び、舌で押し込み、絡める。
「……僕の熱を、君の奥深くに」
ムルトフォリアは目を閉じる。
「オジェの愛……熱くて、甘くて、体が溶けて、君の味でいっぱい……」
オジェは少年の指に蜜をつけ、自分の舌でゆっくり、ねっとり、吸い付きながら舐め取る。
「君の味は、僕の中毒——僕の官能の源」
ムルトフォリアは甘い喘ぎと蜜を漏らす。
「オジェ……もう、番のキス……もっと、深く」
バスルーム。
薔薇の花びらが溶ける湯船。 オジェはムルトフォリアを膝の上に抱き、赤黒い髪を蜜の泡で包み、舌で舐め、甘噛み。
「僕の愛人……ここは、君だけの官能の楽園、僕の欲望の巣」
ムルトフォリアはオジェの胸に背中を預ける。
「オジェの指……体が震えて、熱くて、君の舌で溶ける……」
オジェは少年の首筋を舌でなぞり、甘噛み、吸い付く。 「君の肌は、僕の聖域——僕の欲望の蜜壺」
ベッドルーム。
天窓から星が降り注ぐベッド。 オジェはムルトフォリアを白いシルクのシーツに沈め、とんでもなくもの凄く深く狭く奥深く強くキツく抱きしめ、覆い被さり、首筋に、胸に、腹に、太腿に、内腿に——熱い舌と、甘い吐息、甘噛み、吸い付き、絡み合う体を降らせる。
ムルトフォリアは甘い声で喘ぎ、蜜を零す。
「オジェ……番って、永遠にこうしてるってこと? 君の中で溶けること?」
「ああ。君は僕の永遠だ」
オジェは少年の赤黒い瞳を覗き込み、舌で唇をなぞり、深くキスする。
「……君は、もう僕の永遠の欲望——僕の官能の蜜……この体の中で、星が落ちるまで、君だけを愛し、味わい、溶かし、奪い、永遠に絡み続ける」
ムルトフォリアは涙と蜜を流す。
「オジェ……大好き。体も心も、魂も、永遠に、溶かして、君のものにして」
オジェは少年の涙を舌で受け止め、深く、深くキスする。
「僕もだ。君は、僕のすべて——僕の甘い官能の永遠」
超高層マンションの夜。
雲海の上で、二人の甘い官能の吐息と蜜だけが響く。 鮮血族の少年は、 オジェの腕の中で—— 永遠の甘い官能の夢を、 星と一緒に—— 溶け続けた。
——完。



