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一条 琉唯
20××年〈平成×年〉2月14日 - は日本の俳優
東京都練馬区出身
181cm
シムプロダクション所属
小学校4年生の時に原宿でスカウトされ現事務所に所属。
中学校2年生の時に出演した学園ドラマ『フライアウェイ』でメインキャストに選ばれ人気が急上昇し、同年の下半期の朝の連続テレビノベル『こうめ』でヒロインの弟役に抜擢され、一気にお茶の間への知名度を上げてブレイクする。
映画『天の青に似て』の演技が高く評価され、その年の数多くの映画賞の新人賞を完全制覇した。
雑誌nanaの恋人にしたいイケメンランキングの未成年部門で3回連続で一位を獲得し、未成年部門では三人目の殿堂入りを果たした。
――何で僕は昨日からスマホで一条琉唯のことばかり検索してしまっているのだろう。
琉唯は華々しい芸能人生を歩んでいるけれど、意外にもスカウトされてからブレイクするまでには時間がかかっている。
昼休み、映像研究部の部室で美織さんが作ってくれたお弁当を食べていたら、琉唯から初めてのメッセージが到着した。
[いる?]
[いる]
2人揃って淡白すぎる画面上のやりとりを交わした5分後、琉唯は映像研究部の部室の扉を開けた。
しかも、ご丁寧に中から鍵をかけている。
「――本当に居るんだな」
そう僕を見下ろしながら、僕が座っていたソファーの空いたスペースに我が物顔でどかっと座る琉唯。
琉唯も本当に来るんだね……なんて内心、思う。
「誰にも見られてない?」
「当たり前だろ。この仕事してから撒くのは得意になった」
片手にお弁当箱、もう片手のフォークで白米を口に運ぶ僕をじっと見つめている琉唯。
「ここではこれとってろよ」
「わっ……!」
琉唯は僕の眼鏡を取り去るとテーブルの上に置く。
引き続き、まじまじと僕を眺めていた。
「ずっと優陽を見ていたくなるな」
「そんなに見ないでほしいんだけど」
「それ、どっかいじってんの?」
僕の要望は全くの無視で、間近で凝視してくる。
整形してるかどうかってことだろうか?
「産まれた時から、この顔だよ」
「これで? すごいな。俺が共演してきた誰よりも優陽のほうが綺麗だ」
そういうこと言ってこないでほしい。
琉唯が共演してきているのは日本のトップに居るような人気のタレントばかりなのに。
「ま、俺もいじってねぇけど。肌も何でこんなに白くてなめらかなんだよ」
「ちょっと、勝手に触らないでよ」
「優陽は皮膚科どこ通ってんの?」
「通ったことない」
「マジ? この美肌、生まれつき?」
琉唯は人差し指で僕の頬を無遠慮に撫でてきた。
「優陽、照れてんの? かわいい」
「こんなことされたら、普通に照れる」
琉唯は僕じゃなくて咲良菜緒が好きなだけなのに勘違いしてしまうじゃないか。
「琉唯。お昼は?」
「俺、3限の休み時間に食べてる」
「早弁?」
「そ。昼休みは台本を頭に叩き込むか、遅れてる勉強を取り戻すために、まとまった貴重な時間を集中して使いたいから」
じゃあ何で琉唯は昼休みにここに来ているんだろう。
なんて、聞かなくてもいいか。
琉唯が好きらしい咲良菜緒に似ている僕が気になるからだ。
「その弁当うまそう。唐揚げ一個ちょうだい」
「え、いいけど」
「早く食わせろよ」
「は?」
「俺、結構潔癖。手洗ってないのに素手で口に入れるもの持てない。唐揚げ持ったら指が油でベトつくのも無理」
「潔癖なら僕が口つけてるフォークでも食べられないよね?」
「優陽はいいんだよ。早くしろ」
めちゃくちゃなロジックだと思いながらも、フォークに唐揚げを刺して、琉唯の口へと運ぶ。
僕は幼い頃から美織さんが作るお手製の鶏肉の唐揚げが大好きだ。
「うまっ」
そして、僕と同じものを琉唯が食べているってことが不思議でならない。
一条 琉唯
20××年〈平成×年〉2月14日 - は日本の俳優
東京都練馬区出身
181cm
シムプロダクション所属
小学校4年生の時に原宿でスカウトされ現事務所に所属。
中学校2年生の時に出演した学園ドラマ『フライアウェイ』でメインキャストに選ばれ人気が急上昇し、同年の下半期の朝の連続テレビノベル『こうめ』でヒロインの弟役に抜擢され、一気にお茶の間への知名度を上げてブレイクする。
映画『天の青に似て』の演技が高く評価され、その年の数多くの映画賞の新人賞を完全制覇した。
雑誌nanaの恋人にしたいイケメンランキングの未成年部門で3回連続で一位を獲得し、未成年部門では三人目の殿堂入りを果たした。
――何で僕は昨日からスマホで一条琉唯のことばかり検索してしまっているのだろう。
琉唯は華々しい芸能人生を歩んでいるけれど、意外にもスカウトされてからブレイクするまでには時間がかかっている。
昼休み、映像研究部の部室で美織さんが作ってくれたお弁当を食べていたら、琉唯から初めてのメッセージが到着した。
[いる?]
[いる]
2人揃って淡白すぎる画面上のやりとりを交わした5分後、琉唯は映像研究部の部室の扉を開けた。
しかも、ご丁寧に中から鍵をかけている。
「――本当に居るんだな」
そう僕を見下ろしながら、僕が座っていたソファーの空いたスペースに我が物顔でどかっと座る琉唯。
琉唯も本当に来るんだね……なんて内心、思う。
「誰にも見られてない?」
「当たり前だろ。この仕事してから撒くのは得意になった」
片手にお弁当箱、もう片手のフォークで白米を口に運ぶ僕をじっと見つめている琉唯。
「ここではこれとってろよ」
「わっ……!」
琉唯は僕の眼鏡を取り去るとテーブルの上に置く。
引き続き、まじまじと僕を眺めていた。
「ずっと優陽を見ていたくなるな」
「そんなに見ないでほしいんだけど」
「それ、どっかいじってんの?」
僕の要望は全くの無視で、間近で凝視してくる。
整形してるかどうかってことだろうか?
「産まれた時から、この顔だよ」
「これで? すごいな。俺が共演してきた誰よりも優陽のほうが綺麗だ」
そういうこと言ってこないでほしい。
琉唯が共演してきているのは日本のトップに居るような人気のタレントばかりなのに。
「ま、俺もいじってねぇけど。肌も何でこんなに白くてなめらかなんだよ」
「ちょっと、勝手に触らないでよ」
「優陽は皮膚科どこ通ってんの?」
「通ったことない」
「マジ? この美肌、生まれつき?」
琉唯は人差し指で僕の頬を無遠慮に撫でてきた。
「優陽、照れてんの? かわいい」
「こんなことされたら、普通に照れる」
琉唯は僕じゃなくて咲良菜緒が好きなだけなのに勘違いしてしまうじゃないか。
「琉唯。お昼は?」
「俺、3限の休み時間に食べてる」
「早弁?」
「そ。昼休みは台本を頭に叩き込むか、遅れてる勉強を取り戻すために、まとまった貴重な時間を集中して使いたいから」
じゃあ何で琉唯は昼休みにここに来ているんだろう。
なんて、聞かなくてもいいか。
琉唯が好きらしい咲良菜緒に似ている僕が気になるからだ。
「その弁当うまそう。唐揚げ一個ちょうだい」
「え、いいけど」
「早く食わせろよ」
「は?」
「俺、結構潔癖。手洗ってないのに素手で口に入れるもの持てない。唐揚げ持ったら指が油でベトつくのも無理」
「潔癖なら僕が口つけてるフォークでも食べられないよね?」
「優陽はいいんだよ。早くしろ」
めちゃくちゃなロジックだと思いながらも、フォークに唐揚げを刺して、琉唯の口へと運ぶ。
僕は幼い頃から美織さんが作るお手製の鶏肉の唐揚げが大好きだ。
「うまっ」
そして、僕と同じものを琉唯が食べているってことが不思議でならない。



