ブレイルとエリスが飛び入り入学して、1週間がたった。
俺はいつもの定位置である一番うしろの、一番端っこにドンと座っている。
そして周りはいつものメンツ。に加えて、ブレイルとエリス。
この2人もいつものメンツになりつつある。
俺を破滅させる原作主人公のブレイル。
「アビロス君~~教科書忘れっちゃったからみせて~~」
こんな感じで、やたらと絡んでくる。
今のところ破滅フラグが立っている気配はないし。様子見ということにしておく。
っていうか教科書忘れんなよ……
「ブレイルさん、私が教科書をお貸しします」
「え、でもそれじゃ聖女様の教科書が……」
「問題ありません、アビロスに見せてもらいます」
そう言って、隣に座っているステラが俺との距離をグイっと詰めてきた。その綺麗な銀髪が俺の近くで揺れて、ふわりといい匂いが。
まあ、ブレイルは前に座っているので、これが合理的と言えばそうなのだが。
なんか、最近ステラがよりグイグイ来るような気がする。
そんな一日もあっという間にすぎて、放課後のホームルーム。
ラビア先生が黒板に何かを書き出した。
そうか、もうそんな時期なのか……
「よし、おまえたち! 学園には慣れたか? そろそろたるんでくるころだろう。そんなお前たちに朗報だ! 一週間後に特別授業を行う!」
そう、特別授業―――
「野外演習だ!」
ラビア先生がドンと黒板を叩く。
野外演習―――魔物の森に1週間滞在して、心身ともに鍛えるというゲームブレパのメインイベント。プレイヤーが学園入学後のプチイベントをある程度消化した頃合いで、このイベントが発生する。
ここで、将来組むパーティーメンバーをある程度固めることになるのだ。
「さて、出発前までに各自でチームを組んでおけ! 装備品の準備もおまえたちの判断に任せる! 死なない装備を整えとけよ!」
先生が去ったあとにザワつくSクラス。
誰と組むのか? これは非常に重要である。
魔物の森には、その名の通り魔物がいる。そんなところで1週間野営するのだ。
戦闘に長けた者、治癒に長けた者、サポートに長けた者、探索に長けた者。
このSクラスには色んな奴がいる。
つまり、バランスよく組まないとこのイベントはクリアできないってことだ。
「アビロス、当然ながら私と組みますよね」
「ああ、もちろんだ。よろしくなステラ」
フフっと微笑む聖女さま。
治癒とサポートに長けていて、さらに戦闘まできるステラ。もうバランスもクソも無いなこれ。
そして、いつものメンバーが集まってくる。
マリーナにナリサ、ウルネラ。
「あ、アビロス君~~ぼくも、ぼくも!」
「ブレイル、他にもチームはいっぱいあるんだぞ」
主人公、おまえはもっと色んな人と関わって欲しいんだが。せっかく入学できたんだからもう俺に構うなよ。
と突き放そうとしたが―――!?
めっちゃ落ち込んでる!
もうガーンって効果音が聞こえてきそうなぐらい肩を落とすブレイル。
「い、いや。別にダメというわけではないぞ……」
「ほ、本当! やった~~」
子犬のごとくハッハッと懐いてくるブレイル。
背筋にゾクリとするものを感じる。
なぜこうなった? 覚醒したのがまずかったのか?
そして、もう一人。
「そ、その……アビロスさま。私も仲間に入れてください……お役に立てるか自信がないですが……」
「ああ、もちろんだ」
第4王女であるエリス。彼女の能力は未知数。が断る理由もないし、裏の事情を考えれば姉のマリーナと一緒のチームがいいだろう。
これでチームは揃った。
「よし、みんな。野外演習は1週間後だ。各自装備品はしっかり揃えておいてくれ」
「ええ、もちろんですアビロス。ということで―――買物に付き合ってください」
「え? 買物?」
「そこは、はいと即答するところですよ」
「……はい」
「私は、アビロスほど野営の訓練を受けていません。なので、色々装備品を教えてもらいながら、街をぶらついたり、お茶したり、お洋服見たりしたいのです」
後半は野営とか関係ないような……
しかしステラの言う通りだ。俺は5年の修行期間に、しょっちゅう魔物の生息地に放り込まれたものだ。
野営に関しては任せて欲しい。
「あ、アビロス君。わたしもいいかな……。装備品とか良く分からなくて」
「アビロスさま……わたくしも」
ナリサとエリスもか。まあ2人も3人も同じだ。
「ああ、いいぞ」
やった~~と笑顔をみせる、ナリサとエリス。
ステラはなぜかやれやれとため息をついた。
買物は休日である明日に行くこととなる。
行く以上は、最高の装備をそろえてやるぜ。
だが、装備とは別にやっておかなければならない事がある―――
「さて―――ブレイル」
「え? なに? アビロス君」
「おまえには今日から1週間、俺の特訓を受けてもらうぞ!」
エリス誘拐事件でわかったことだが、ブレイルはまったく戦闘訓練を受けていない。完全ド素人だ。
覚醒した力も上手く使えていない。
野外演習はそこそこハードなイベントである。自分の身はある程度は守れる力が必要だ。
そのために、最低限の技術は教えておかないと。
「う、うん……わかったよ」
ブレイルが自信なさげに頷いた。
まったく、こっちは破滅の原因である主人公を鍛えようってんだ。1週間後には、そんな顔できないぐらいにしごいてやる。
てことで、早速訓練場に移動しようとしたのだが―――
一人の少女が俺の前に立ちふさがった。
「あ、あの。アビロスさま―――わたくしも鍛えてもらえないでしょうか」
エリスだった。
俺はいつもの定位置である一番うしろの、一番端っこにドンと座っている。
そして周りはいつものメンツ。に加えて、ブレイルとエリス。
この2人もいつものメンツになりつつある。
俺を破滅させる原作主人公のブレイル。
「アビロス君~~教科書忘れっちゃったからみせて~~」
こんな感じで、やたらと絡んでくる。
今のところ破滅フラグが立っている気配はないし。様子見ということにしておく。
っていうか教科書忘れんなよ……
「ブレイルさん、私が教科書をお貸しします」
「え、でもそれじゃ聖女様の教科書が……」
「問題ありません、アビロスに見せてもらいます」
そう言って、隣に座っているステラが俺との距離をグイっと詰めてきた。その綺麗な銀髪が俺の近くで揺れて、ふわりといい匂いが。
まあ、ブレイルは前に座っているので、これが合理的と言えばそうなのだが。
なんか、最近ステラがよりグイグイ来るような気がする。
そんな一日もあっという間にすぎて、放課後のホームルーム。
ラビア先生が黒板に何かを書き出した。
そうか、もうそんな時期なのか……
「よし、おまえたち! 学園には慣れたか? そろそろたるんでくるころだろう。そんなお前たちに朗報だ! 一週間後に特別授業を行う!」
そう、特別授業―――
「野外演習だ!」
ラビア先生がドンと黒板を叩く。
野外演習―――魔物の森に1週間滞在して、心身ともに鍛えるというゲームブレパのメインイベント。プレイヤーが学園入学後のプチイベントをある程度消化した頃合いで、このイベントが発生する。
ここで、将来組むパーティーメンバーをある程度固めることになるのだ。
「さて、出発前までに各自でチームを組んでおけ! 装備品の準備もおまえたちの判断に任せる! 死なない装備を整えとけよ!」
先生が去ったあとにザワつくSクラス。
誰と組むのか? これは非常に重要である。
魔物の森には、その名の通り魔物がいる。そんなところで1週間野営するのだ。
戦闘に長けた者、治癒に長けた者、サポートに長けた者、探索に長けた者。
このSクラスには色んな奴がいる。
つまり、バランスよく組まないとこのイベントはクリアできないってことだ。
「アビロス、当然ながら私と組みますよね」
「ああ、もちろんだ。よろしくなステラ」
フフっと微笑む聖女さま。
治癒とサポートに長けていて、さらに戦闘まできるステラ。もうバランスもクソも無いなこれ。
そして、いつものメンバーが集まってくる。
マリーナにナリサ、ウルネラ。
「あ、アビロス君~~ぼくも、ぼくも!」
「ブレイル、他にもチームはいっぱいあるんだぞ」
主人公、おまえはもっと色んな人と関わって欲しいんだが。せっかく入学できたんだからもう俺に構うなよ。
と突き放そうとしたが―――!?
めっちゃ落ち込んでる!
もうガーンって効果音が聞こえてきそうなぐらい肩を落とすブレイル。
「い、いや。別にダメというわけではないぞ……」
「ほ、本当! やった~~」
子犬のごとくハッハッと懐いてくるブレイル。
背筋にゾクリとするものを感じる。
なぜこうなった? 覚醒したのがまずかったのか?
そして、もう一人。
「そ、その……アビロスさま。私も仲間に入れてください……お役に立てるか自信がないですが……」
「ああ、もちろんだ」
第4王女であるエリス。彼女の能力は未知数。が断る理由もないし、裏の事情を考えれば姉のマリーナと一緒のチームがいいだろう。
これでチームは揃った。
「よし、みんな。野外演習は1週間後だ。各自装備品はしっかり揃えておいてくれ」
「ええ、もちろんですアビロス。ということで―――買物に付き合ってください」
「え? 買物?」
「そこは、はいと即答するところですよ」
「……はい」
「私は、アビロスほど野営の訓練を受けていません。なので、色々装備品を教えてもらいながら、街をぶらついたり、お茶したり、お洋服見たりしたいのです」
後半は野営とか関係ないような……
しかしステラの言う通りだ。俺は5年の修行期間に、しょっちゅう魔物の生息地に放り込まれたものだ。
野営に関しては任せて欲しい。
「あ、アビロス君。わたしもいいかな……。装備品とか良く分からなくて」
「アビロスさま……わたくしも」
ナリサとエリスもか。まあ2人も3人も同じだ。
「ああ、いいぞ」
やった~~と笑顔をみせる、ナリサとエリス。
ステラはなぜかやれやれとため息をついた。
買物は休日である明日に行くこととなる。
行く以上は、最高の装備をそろえてやるぜ。
だが、装備とは別にやっておかなければならない事がある―――
「さて―――ブレイル」
「え? なに? アビロス君」
「おまえには今日から1週間、俺の特訓を受けてもらうぞ!」
エリス誘拐事件でわかったことだが、ブレイルはまったく戦闘訓練を受けていない。完全ド素人だ。
覚醒した力も上手く使えていない。
野外演習はそこそこハードなイベントである。自分の身はある程度は守れる力が必要だ。
そのために、最低限の技術は教えておかないと。
「う、うん……わかったよ」
ブレイルが自信なさげに頷いた。
まったく、こっちは破滅の原因である主人公を鍛えようってんだ。1週間後には、そんな顔できないぐらいにしごいてやる。
てことで、早速訓練場に移動しようとしたのだが―――
一人の少女が俺の前に立ちふさがった。
「あ、あの。アビロスさま―――わたくしも鍛えてもらえないでしょうか」
エリスだった。

