アラームの音が響き
僕は重い目蓋を擦りながら、目を覚ます。
時計を見るといつも起きる時間より過ぎていた。
急いで制服に袖を通しながら
昨日のことを思い出す。
人を見た目で判断することは失礼だと
分かっているけれど、佐伯くんという後輩は
どう見ても僕とは違い
あの明るさや、話し方から
みんな中心にいるような印象を受けた。
そんな人が何で僕なんかの写真に
感動したんだろう。
しかも付き合いたいとか、、
意味が分からない。
モヤモヤとした気持ちを抱えながら
一階におりると、
「おはよう凪ちゃん今日はお寝坊だったねぇ
朝ご飯できてるよ」
祖母が朝食を作ってくれていた。
「何かあったのかい?」
心配をしてくれる祖母に
「ううん大丈夫だよ。少し疲れて寝過ごしただけ」
昨日告白されたなんて言えずごまかし、
「頂きます」
と祖母の作った朝食に手を伸ばす。
小さい頃に両親が離婚し、
祖父母の家に引き取られて
祖父母と3人暮らし。少し前に祖父が亡くなって
今は2人で暮らしている。
「ご馳走さまでした。
じゃあ行ってきますおばあちゃん。」
「いってらっしゃい。」
と朝食を食べ終わると急いで家を出た。
お昼のチャイムがなり、
一人空き教室に向かう。
一度考えると悩んでしまう性格のせいで
お友達は少ない。
まして一緒にご飯を食べてくれる人なんていない。
だからお昼決まって校庭の桜が見える
教室で一人。
教室に着き、いつもの場所で購買で買ったパンを
パクッと一口食べようとした瞬間
いきなり教室のドアが開き、
「凪先輩やっと見つけました!!」
佐伯くんが入ってきた。
相変わらずの声量で、僕はビックリし
昨日のデジャブのように声が出ずにいると、
「あっすみません!また怖がらせて
でも本当に怖がらせたり、
いじめたい訳じゃ1ミリもないです!」
「昨日は本当にすみませんでした
どう考えても俺が礼儀のなってない行動でした。」
と、佐伯くんは頭を下げながら伝えてきた。
その様子は僕を探し回っていたのか
息は少し荒く、頬もほんのり赤くなっていた。
「あっあの、そんな謝らないで。
僕の方こそごめん。あんなに冷たい言い方をして」
「先輩謝らないでください!
どう考えても俺最低でした。
初対面なのに付き合って下さいとか
本当にすみません」
頭を下げたまま彼は続けた。
「とっ取りあえず頭を上げて?
そ、そう言って貰えることは嬉しいけれど
やっぱり昨日と答えは変わらない。」
昨日冷たい言い方をしたのに、
今日も真っ直ぐに思いを伝えてくれる
佐伯くんに対し、
答える事ができない申し訳なさで
顔を見ることが出来ず目線をそらす。
少しの沈黙流れる。
これで諦めてくれただろうと思ったその時、
「僕を子分として使ってください!」
と佐伯くんは提案をしてきた。
「え???」
「やっぱり俺どうしても先輩と
仲良くなりたいんです。だから子分としてなんでもするんでこれからも話しかけてもいいですか??」
思ってもいなかった返事。
子分、、??僕に??
「、、、。」
「僕は子分を雇うタイプではないよ、、。」
「すみません!俺また、、」
「子分じゃなくてその、、普通に話すくらいなら」
子分にするなんて事は無理だけれど、
僕は少しだけならと提案に答えた。
佐伯くんの押しに負け、断ることは出来なかった。
「いいんですか!!」
「付き合うとかないけど、、」
「本当ですか~?!やった!
今日は記念日ですね!」
「え??き、記念日?」
「はい!先輩と話せた記念日です!」
「記念としてお昼一緒に食べましょ!」
「えっ、あっ、あの少し話すならって
言っただけで、、、」
急な展開に頭が困惑するのも無理はない。
佐江くんは僕の声が届いていないのか
嬉しそうに自分が食べるパンの袋を明ける。
ここで昨日みたいに逃げ出す事は出来ずに、
仕方なく僕も隣で食べ始める。
「先輩もパンなんですね!」
「あっうん。結構好きだから」
「分かります!えへへ同じなんて嬉しいなぁ」
佐伯くんは笑顔で答える。
その表情をみたら、少しだけ困惑していた
気持ちが和らぐそんな気がした。
「あっ俺先生に呼ばれてたんだった!
先輩本当にありがとうございました!」
そう話すと、佐伯くんは僕に手を振り
教室を後にした。
嵐のように去っていった佐伯くんをみて
「これで取りあえず終わり、、だよね?」
僕はそう呟いた。
僕は重い目蓋を擦りながら、目を覚ます。
時計を見るといつも起きる時間より過ぎていた。
急いで制服に袖を通しながら
昨日のことを思い出す。
人を見た目で判断することは失礼だと
分かっているけれど、佐伯くんという後輩は
どう見ても僕とは違い
あの明るさや、話し方から
みんな中心にいるような印象を受けた。
そんな人が何で僕なんかの写真に
感動したんだろう。
しかも付き合いたいとか、、
意味が分からない。
モヤモヤとした気持ちを抱えながら
一階におりると、
「おはよう凪ちゃん今日はお寝坊だったねぇ
朝ご飯できてるよ」
祖母が朝食を作ってくれていた。
「何かあったのかい?」
心配をしてくれる祖母に
「ううん大丈夫だよ。少し疲れて寝過ごしただけ」
昨日告白されたなんて言えずごまかし、
「頂きます」
と祖母の作った朝食に手を伸ばす。
小さい頃に両親が離婚し、
祖父母の家に引き取られて
祖父母と3人暮らし。少し前に祖父が亡くなって
今は2人で暮らしている。
「ご馳走さまでした。
じゃあ行ってきますおばあちゃん。」
「いってらっしゃい。」
と朝食を食べ終わると急いで家を出た。
お昼のチャイムがなり、
一人空き教室に向かう。
一度考えると悩んでしまう性格のせいで
お友達は少ない。
まして一緒にご飯を食べてくれる人なんていない。
だからお昼決まって校庭の桜が見える
教室で一人。
教室に着き、いつもの場所で購買で買ったパンを
パクッと一口食べようとした瞬間
いきなり教室のドアが開き、
「凪先輩やっと見つけました!!」
佐伯くんが入ってきた。
相変わらずの声量で、僕はビックリし
昨日のデジャブのように声が出ずにいると、
「あっすみません!また怖がらせて
でも本当に怖がらせたり、
いじめたい訳じゃ1ミリもないです!」
「昨日は本当にすみませんでした
どう考えても俺が礼儀のなってない行動でした。」
と、佐伯くんは頭を下げながら伝えてきた。
その様子は僕を探し回っていたのか
息は少し荒く、頬もほんのり赤くなっていた。
「あっあの、そんな謝らないで。
僕の方こそごめん。あんなに冷たい言い方をして」
「先輩謝らないでください!
どう考えても俺最低でした。
初対面なのに付き合って下さいとか
本当にすみません」
頭を下げたまま彼は続けた。
「とっ取りあえず頭を上げて?
そ、そう言って貰えることは嬉しいけれど
やっぱり昨日と答えは変わらない。」
昨日冷たい言い方をしたのに、
今日も真っ直ぐに思いを伝えてくれる
佐伯くんに対し、
答える事ができない申し訳なさで
顔を見ることが出来ず目線をそらす。
少しの沈黙流れる。
これで諦めてくれただろうと思ったその時、
「僕を子分として使ってください!」
と佐伯くんは提案をしてきた。
「え???」
「やっぱり俺どうしても先輩と
仲良くなりたいんです。だから子分としてなんでもするんでこれからも話しかけてもいいですか??」
思ってもいなかった返事。
子分、、??僕に??
「、、、。」
「僕は子分を雇うタイプではないよ、、。」
「すみません!俺また、、」
「子分じゃなくてその、、普通に話すくらいなら」
子分にするなんて事は無理だけれど、
僕は少しだけならと提案に答えた。
佐伯くんの押しに負け、断ることは出来なかった。
「いいんですか!!」
「付き合うとかないけど、、」
「本当ですか~?!やった!
今日は記念日ですね!」
「え??き、記念日?」
「はい!先輩と話せた記念日です!」
「記念としてお昼一緒に食べましょ!」
「えっ、あっ、あの少し話すならって
言っただけで、、、」
急な展開に頭が困惑するのも無理はない。
佐江くんは僕の声が届いていないのか
嬉しそうに自分が食べるパンの袋を明ける。
ここで昨日みたいに逃げ出す事は出来ずに、
仕方なく僕も隣で食べ始める。
「先輩もパンなんですね!」
「あっうん。結構好きだから」
「分かります!えへへ同じなんて嬉しいなぁ」
佐伯くんは笑顔で答える。
その表情をみたら、少しだけ困惑していた
気持ちが和らぐそんな気がした。
「あっ俺先生に呼ばれてたんだった!
先輩本当にありがとうございました!」
そう話すと、佐伯くんは僕に手を振り
教室を後にした。
嵐のように去っていった佐伯くんをみて
「これで取りあえず終わり、、だよね?」
僕はそう呟いた。
