クローゼットの向こうに、まだ好きが残っていた。

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総合81位(2025/10/15)

青春・恋愛20位(2025/10/17)

恋愛13位(2025/10/17)

青春・恋愛

林涼子/著
クローゼットの向こうに、まだ好きが残っていた。
作品番号
1762708
最終更新
2025/10/08
総文字数
7,888
ページ数
3ページ
ステータス
完結
いいね数
120
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総合81位(2025/10/15)

青春・恋愛20位(2025/10/17)

恋愛13位(2025/10/17)

 高校三年の冬。
 引っ越しを控えた私は、部屋の片隅にある古いクローゼットを整理していた。
 奥の箱から出てきたのは、三年前の手紙。差出人は「私」ではなかったけれど、宛名は――“彼”の名前だった。

 誰も知らない初恋。
 誰にも言えなかった気持ち。

 彼は今、別の誰かと付き合っている。
 それでも、クローゼットの中で止まった時間が、どうしても動き出してしまった。

 ――あの頃の「好き」は、まだここにある。

 閉ざした扉を開けるたび、思い出がこぼれていく。
 でも、それは痛みではなく、もう一度恋を信じたい心の証だった。

 「忘れたはずの恋を、もう一度拾いに行こう。」

 卒業を目前にした少女が、かつて置き忘れた恋を取り戻す物語。
 切なさの中に、春の光が差す。
 ――これは、クローゼットの中に閉じ込めた“恋”を、外に出すまでの話。

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