学食に集まった四人。俺、小林、瑞葉、ハルちゃん。
まず小林が言う。
小林
「義孝、反省するところはあるのか?」
俺
「反省ばかりです」
瑞葉・華
「「……」」
小林
「お前がやったのは、瑞葉ちゃんという彼女が居ながら、ハルちゃんとも付き合ってしまった、男の風上にも置けない悪行の仕業だ」
俺
「はい、その通りです」
瑞葉
「もう義孝君、信じられない。ハルちゃんとキスまでしただなんて。ハルちゃんはファースト・キスだったのよ」
華
「し~~! ミ、ミズハちん、声が、声が大きいよぉ~」
俺
「確かにキスしてしまったことは申し訳なかったけど、瑞葉とは一年に一回しかキスできないんだから、気持ちが押さえきれなかったんだ、言い訳でごめんだけど……」
瑞葉
「本当に言い訳、だけだよね」
俺
「申し訳ございませんでした」
華
「本当に瑞葉ちんとは一年に一回だけなの? キス」
瑞葉
「結婚するまではダメなの。本来はキスも駄目なの。だって、未婚の男女が先に進んでしまうキッカケだもん」
俺
「僕が拝み倒して、一年に一回は出来るというルールを作って頂きました」
華
「恋人同士なのに、すごいルールね。通算何回なの?」
俺
「三回です」
小林
「ハルちゃん、彼らは付き合って四年目だそうだ」
華
「それでキス三回だけなの? 私の入れて四回……。私は一回だけ……」
俺
「はい」
華
「あ、あのですね、もし、もし良かったら、私が代わりにキスして、キスして欲しい……もいい、かもしれない……よ」
瑞葉
「ハルちゃん」
華
「ご、ごめんなさい」
小林
「とにかくだな、二股は良くない。まだ高校生だからなオレたち。性に奔放になるには若すぎる」
俺
「はい。まだ僕たち高校生です」
瑞葉
「なに言ってるの、高校生じゃなくても二股はダメだよ!」
★★★★★
俺はベットの上で寝転んで考えていた。
一年に一回のキス、そりゃ、高校生でキスが出来るだけで上出来だよな。
同じストローで間接キスだの、幻のあーんで箸の間接キスだの、彼女が座っていた椅子に座るとドキドキするだの、甘酸っぱい世界なんだから思春期って。
でも俺は瑞葉と一年に一回とはいえ、キス出来てしまうと先に進みたくなってしまう。健全な高校男児、男の子だもんなぁ。
瑞葉が俺の腕をとって、組んだ時に胸の柔らかさというか、腕のぬくもりとか、伝わってくるのは正直とても嬉しい。しかし、キスが一年に一回という制約のせいで欲求不満がたまるというか、加速してしまうというか、こうモンモンしてしまうよな。
一瞬でも胸触った日にゃ、瑞葉は怒るよな。きっと十日は口きいてくれないな。
うーむ。そうだ、ウジウジしてても始まらない。丁度バイト料も入ったばかりだし、コンビニでも行って、スナックやパン、妹の由愛の好きなイチゴケーキでも買ってくるか。
【イチゴケーキ】
コンコン
「由愛、まだ起きてるか?」
「お兄ちゃん、起きてるよー、入ってー」
由愛は可愛い黄色のパジャマを着て、机で勉強していた。
「私まだ寝るのは早いから勉強してたんだ。どうかしたの?」
後ろ手に持っていた買ってきたばかりのイチゴケーキを出す。
「俺、バイト代が出たから買ってきた。お前の分な。ほら、好きなイチゴケーキだぞ」
「お兄ちゃん、ありがとう! 嬉しい!」
そう言って机から立ち上がり、俺に抱き着いてきた。
「まて、ケーキが落ちる。机に置かしてくれ」
由愛はずっと抱き着いたままだ。
「お兄ちゃん、お兄ちゃんっ、ありがとう、お兄ちゃん……」
由愛は頭をぐりぐりと押し付け、甘えに甘えている。可愛い妹だよ本当に。俺は左腕で彼女を抱き支えながら、右手で頭を撫でる。
「よしよし、いい子だな」
母さんは、由愛を血の繋がっていない義理の妹だと俺に言った。しかも親指を上に立てて片目をつぶる勢いだった。
きっと義理はハッタリだ。そういうの好きな親だし。DNA鑑定でもすれば一発でバレるような嘘を……いや、確かDNA鑑定を実施した国が二割ほど親子関係が出なくて問題になって、日本でも離婚調停あたりで裁判所から許可を貰わないと出来なかったんだっけな。うん、まずは血液型で合ってるか調べればいいな。
なんでこんな知識が高校生の俺にあるかって? それは神の啓示があったからなんだ。
その前にだ、母さんが俺を弄る理由としては、俺が妹に暴走するかどうかを判断するためだろう、と推測できるな、うん。それほど妹と俺は仲がいいように見える。親としても近親相姦が心配になる筈だ。
いやいや、このまま母さんの話に乗っかっちゃって、キスなんてしても大丈夫か、妹なら許してくれないか? しちゃってもいい?
キモいって言われない?
バカなことに悶々とする俺だった。
「お兄ちゃん、また変なこと考えてるでしょ」
俺
「はい、すみませんです、ハイ……」

★★★★★
恋人と一年に一回しかできないキス。
甘えたがりの可愛い妹。
本気の告白なのに、嘘告で終わってしまったハルちゃん。
一か月間とはいえ、二股になった義孝を叱る面々
妹が義理の娘だという悪戯(謎)を仕掛ける母親。
このようなストレスが背景となってか、今年、大変な出来事に発展していく。
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つづきはコチラ
俺の彼女や妹がNTRれそう
https://novema.jp/book/n1761786
まず小林が言う。
小林
「義孝、反省するところはあるのか?」
俺
「反省ばかりです」
瑞葉・華
「「……」」
小林
「お前がやったのは、瑞葉ちゃんという彼女が居ながら、ハルちゃんとも付き合ってしまった、男の風上にも置けない悪行の仕業だ」
俺
「はい、その通りです」
瑞葉
「もう義孝君、信じられない。ハルちゃんとキスまでしただなんて。ハルちゃんはファースト・キスだったのよ」
華
「し~~! ミ、ミズハちん、声が、声が大きいよぉ~」
俺
「確かにキスしてしまったことは申し訳なかったけど、瑞葉とは一年に一回しかキスできないんだから、気持ちが押さえきれなかったんだ、言い訳でごめんだけど……」
瑞葉
「本当に言い訳、だけだよね」
俺
「申し訳ございませんでした」
華
「本当に瑞葉ちんとは一年に一回だけなの? キス」
瑞葉
「結婚するまではダメなの。本来はキスも駄目なの。だって、未婚の男女が先に進んでしまうキッカケだもん」
俺
「僕が拝み倒して、一年に一回は出来るというルールを作って頂きました」
華
「恋人同士なのに、すごいルールね。通算何回なの?」
俺
「三回です」
小林
「ハルちゃん、彼らは付き合って四年目だそうだ」
華
「それでキス三回だけなの? 私の入れて四回……。私は一回だけ……」
俺
「はい」
華
「あ、あのですね、もし、もし良かったら、私が代わりにキスして、キスして欲しい……もいい、かもしれない……よ」
瑞葉
「ハルちゃん」
華
「ご、ごめんなさい」
小林
「とにかくだな、二股は良くない。まだ高校生だからなオレたち。性に奔放になるには若すぎる」
俺
「はい。まだ僕たち高校生です」
瑞葉
「なに言ってるの、高校生じゃなくても二股はダメだよ!」
★★★★★
俺はベットの上で寝転んで考えていた。
一年に一回のキス、そりゃ、高校生でキスが出来るだけで上出来だよな。
同じストローで間接キスだの、幻のあーんで箸の間接キスだの、彼女が座っていた椅子に座るとドキドキするだの、甘酸っぱい世界なんだから思春期って。
でも俺は瑞葉と一年に一回とはいえ、キス出来てしまうと先に進みたくなってしまう。健全な高校男児、男の子だもんなぁ。
瑞葉が俺の腕をとって、組んだ時に胸の柔らかさというか、腕のぬくもりとか、伝わってくるのは正直とても嬉しい。しかし、キスが一年に一回という制約のせいで欲求不満がたまるというか、加速してしまうというか、こうモンモンしてしまうよな。
一瞬でも胸触った日にゃ、瑞葉は怒るよな。きっと十日は口きいてくれないな。
うーむ。そうだ、ウジウジしてても始まらない。丁度バイト料も入ったばかりだし、コンビニでも行って、スナックやパン、妹の由愛の好きなイチゴケーキでも買ってくるか。
【イチゴケーキ】
コンコン
「由愛、まだ起きてるか?」
「お兄ちゃん、起きてるよー、入ってー」
由愛は可愛い黄色のパジャマを着て、机で勉強していた。
「私まだ寝るのは早いから勉強してたんだ。どうかしたの?」
後ろ手に持っていた買ってきたばかりのイチゴケーキを出す。
「俺、バイト代が出たから買ってきた。お前の分な。ほら、好きなイチゴケーキだぞ」
「お兄ちゃん、ありがとう! 嬉しい!」
そう言って机から立ち上がり、俺に抱き着いてきた。
「まて、ケーキが落ちる。机に置かしてくれ」
由愛はずっと抱き着いたままだ。
「お兄ちゃん、お兄ちゃんっ、ありがとう、お兄ちゃん……」
由愛は頭をぐりぐりと押し付け、甘えに甘えている。可愛い妹だよ本当に。俺は左腕で彼女を抱き支えながら、右手で頭を撫でる。
「よしよし、いい子だな」
母さんは、由愛を血の繋がっていない義理の妹だと俺に言った。しかも親指を上に立てて片目をつぶる勢いだった。
きっと義理はハッタリだ。そういうの好きな親だし。DNA鑑定でもすれば一発でバレるような嘘を……いや、確かDNA鑑定を実施した国が二割ほど親子関係が出なくて問題になって、日本でも離婚調停あたりで裁判所から許可を貰わないと出来なかったんだっけな。うん、まずは血液型で合ってるか調べればいいな。
なんでこんな知識が高校生の俺にあるかって? それは神の啓示があったからなんだ。
その前にだ、母さんが俺を弄る理由としては、俺が妹に暴走するかどうかを判断するためだろう、と推測できるな、うん。それほど妹と俺は仲がいいように見える。親としても近親相姦が心配になる筈だ。
いやいや、このまま母さんの話に乗っかっちゃって、キスなんてしても大丈夫か、妹なら許してくれないか? しちゃってもいい?
キモいって言われない?
バカなことに悶々とする俺だった。
「お兄ちゃん、また変なこと考えてるでしょ」
俺
「はい、すみませんです、ハイ……」

★★★★★
恋人と一年に一回しかできないキス。
甘えたがりの可愛い妹。
本気の告白なのに、嘘告で終わってしまったハルちゃん。
一か月間とはいえ、二股になった義孝を叱る面々
妹が義理の娘だという悪戯(謎)を仕掛ける母親。
このようなストレスが背景となってか、今年、大変な出来事に発展していく。
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