- ランクイン履歴
-
総合32位(2025/10/12)
異世界(総合)13位(2025/10/12)
ファンタジー13位(2025/10/12)
異世界(恋愛)9位(2025/10/20)
異世界(スローライフ)5位(2025/10/19)
異世界ファンタジー
完
しげみちみり/著

- 作品番号
- 1762498
- 最終更新
- 2025/10/05
- 総文字数
- 45,990
- ページ数
- 1ページ
- ステータス
- 完結
- いいね数
- 157
- ランクイン履歴
-
総合32位(2025/10/12)
異世界(総合)13位(2025/10/12)
ファンタジー13位(2025/10/12)
異世界(恋愛)9位(2025/10/20)
異世界(スローライフ)5位(2025/10/19)
“役に立たない”と断じられたのは、舞踏会の所作ではなく、数字を読む癖だった。婚約破棄のあと、私は土に戻る。畑を歩けば、すべてが見える。水は高い場所から低い場所へ、貨幣は必要な場所から必要な人へ。
私のスキルは土を肥やし、作物の生育を可視化する。けれど本当に効くのは、人間関係の水はけを良くすること。高すぎる税、曲がった流通、塞がった倉。数字と汗で直すたび、芽は素直に伸びていく。
収穫祭の夜、辺境は光の海になる。焼き立てのパン、甘い果実酒、子どもの笑い声。元婚約者は遠くから噂を聞くだろう。私が“貴族に向かない”のではなく、“暮らしを向上させることに向いている”のだと。
隣で土を触る彼は、不器用に手を貸す。手に残る泥の温度が、言葉より温い。恋は天気に似ている。雨も風もある。だからこそ、収穫のときは胸がいっぱいになる。大豊作は、人生にも降る。
私のスキルは土を肥やし、作物の生育を可視化する。けれど本当に効くのは、人間関係の水はけを良くすること。高すぎる税、曲がった流通、塞がった倉。数字と汗で直すたび、芽は素直に伸びていく。
収穫祭の夜、辺境は光の海になる。焼き立てのパン、甘い果実酒、子どもの笑い声。元婚約者は遠くから噂を聞くだろう。私が“貴族に向かない”のではなく、“暮らしを向上させることに向いている”のだと。
隣で土を触る彼は、不器用に手を貸す。手に残る泥の温度が、言葉より温い。恋は天気に似ている。雨も風もある。だからこそ、収穫のときは胸がいっぱいになる。大豊作は、人生にも降る。
- あらすじ
- 婚約破棄で貴族社会から追い出された私に残ったのは、畑と“ちょっと便利すぎる”農業スキル。土を起こし、水路を繋ぎ、流通を整えれば、人も心も豊かになる。収穫は恋と同じ、手をかけた分だけ甘くなる。ざまぁは麦の波、幸福は焼き立てのパンの香りで。
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