婚約破棄されましたが、こちらから破棄します!〜第二王子と手を組んで復讐しますわ〜

曇り空の下、王都は今にも嵐が訪れそうな気配に包まれていた。

 城の塔から見下ろす街並みは、戦火の影響であちこちが焦げ付き、煙が立ち上っている。



 クラリッサは城の書斎で魔導書を広げていた。

 彼女の瞳は鋭く、表情には不安と決意が混ざっている。



 「私が覚醒すれば、この国は確かに壊れる。でも、それは新しい未来の始まりでもある」



 ページをめくる手は震えていたが、声は揺るがなかった。



 一方、レオニスは軍議の場で重々しい空気の中、指揮官たちに語りかけていた。



 「敵は新たな魔術を操る者たちだ。油断は禁物。我々の同盟が王国の命運を握っている」



 部屋の空気は緊張感で満ち、誰もが真剣な面持ちで聞き入っていた。



 その夜、密かに動く黒いマントの一団が城壁に忍び寄る。

 リーダーのフードの影から冷たい声が漏れる。



 「今夜が勝負だ。王都の心臓部を切り崩す」



 仲間たちは無言で頷き、闇に紛れて進んでいく。



 クラリッサは魔導書の呪文を唱え始めた。

 彼女の周囲には青白い光が揺らめき、体の中に秘めた力が目覚めつつあった。



 「私の力を恐れなさい」



 声は低く、しかし確固たる決意に満ちていた。



 その時、城の外で激しい銃声が鳴り響いた。

 黒いマントの一団が攻撃を開始したのだ。



 レオニスはすぐに兵を指揮し、前線へと急いだ。



 「皆、守りを固めろ!城を死守する!」



 闇の中で戦いが始まった。

 魔術と剣が交錯し、火花が散る。



 クラリッサは魔力を集中し、強烈な攻撃を繰り出した。



 「これが私の覚醒の力!」



 戦場の混乱の中で、クラリッサはふと誰かの気配を感じた。

 それは見知らぬ少年だった。



 「君は……?」



 少年は真剣な眼差しで答えた。



 「私は、君の力を必要としている者だ」



 戦いは激しさを増し、城壁は崩れかけていた。

 レオニスはクラリッサを守るため、自らの身を挺して敵の攻撃を防いだ。



 「ここで諦めるわけにはいかない!」



 新たな光が差し込む中、クラリッサは心の奥底で何かが覚醒していくのを感じていた。

 それは力だけではなく、希望でもあった。