『優斗? 今どこにいる?』
『和実屋さん?』
『正解。それより直ぐに戻って着てくれない?』
『は、はい了解っす』
その会話後も未だ呆然としている琉叶に笑みを浮かべて見せた。
「店から。しかも元店長が来てるみたいなんだけどさ、とりあえず戻ろうぜ。自分は大丈夫」
「しかしっ」
「琉叶。いてくれるよな?」
「…… ああ。勿論」
すると彼が今日初めて笑みを溢し、自分もそんな彼に微笑み掛ける。
「じゃあ行きますか」
雨は少し小降りになってきたようで、雨音も先より静かだ。そんな中、自分達は、傘を差し店へと戻る。すると店の前にはスタッフ数人が集まっていたのだ。その中にはまこや、多持の姿があったのだ。すると、自分達を見つけると駆け寄る。
「ちょっと、2人して濡れちゃってるじゃん」
「大丈夫なのですか? 風邪引きますぞ」
「それよりどうしたんすか?」
「優斗君が気になったからにきまってるじゃん。昨日あの後、あの店長が偉そうな事言って、この事厨房で言ってたから来たの」
「そうなんすね」
「辞めさせられそうになったら自己談判しにいくから」
「でも風村さん。そこまでしなくても大丈夫な気がしまずぞ」
「まーね。とりあえず2人共、いってらっしゃい」
すると、ドアを勢いよくまこが開けると、基山の隣で俯く近藤と電話で話した和実屋が会長の隣でパソコンを開いていた。
「和実屋さん」
「遅かったねーー って言うかなんかひどく濡れてない?」
「それより、どうしてここに?」
「昨日の話し聞いて、防犯カメラの画像をチェックして持ってきたわけ。それで」
話し途中で彼が手招きをし、自分等を呼び、パソコンの画面を指差す。そこには、紛失が発覚した前日の夜の日にちが記載されていた。
「壁の端見ていて」
そして再生し始めた。そこには近藤の姿のみであり、彼がパソコンに向かってる姿。そして指摘した場所には見た事のある布袋が置いてあった。すると、画像の中の彼が椅子から立つ。その時、袖机に思いっきり打つけた。その拍子に袋が動き消えた。
「ここだけ拡大してみるよ」
和実屋は再度その場所だけ拡大し、動画を再生すると、やはり椅子を袖机に強打した事により、袋が落ちたようだ。
「会長。いかがでしょうか?」
「成る程。しかしこの壁の修繕はどうなっている」
「はい。私の時からこのような状況でしたので、見積もりを依頼はしておりました。ただ、額が思いの外高く。またここだけ修繕した所で、この店も老朽化が進んでおります。なので、いっそうの事建て直しをと思い企画書は提出してあります」
「そうか。後基山が先程清掃業者に問い合わせし、先程君が言っていた事の裏付けがとれた。なので君の疑いは晴れた事になる。納得いったかね近藤店長」
名前を会長に呼ばれ、びくりと体を動かす。
「は、はい」
明らかにいつもの横暴さがない。そんな彼に会長が睨みつける。
「脚下照顧。上に立つ者としてまず自分を見つめ、襟を正す。そうでなくては人は付いてこない。今回の件も、まず、自分を律しするべきで、この状況証拠だけで他者を責めるべきではない。君が仕事熱心なのは認めよう。ただ、君1人でこの店が成り立ってるわけではない。上に立つ者、又は権限のある者は公正に者、事を客観的に捉えてこそビジネスチャンスが広がり、社員の信頼、顧客獲得に繋がる。それを踏まえ最善を尽くす事が求められる立場だったという事を肝に命じるめきだった。とりあえず近藤店長、君の処分はおって知らせる」
すると、今度は会長は自分の方を見た。いきなりの事で思わず生唾を飲み込み、頭を下げる。
「さ、先程は、話しの途中で出てしまってすいません」
「そうだったな。愚息がいきなり話しに入ってきてしまったからな」
「琉叶は、すげー奴です。そんな事言わないほしいっ、です」
その言葉に、隣いた彼を見ると一瞬目を見開くも、その後、徐々に泣き笑いのような表情へと変わる。そんな琉叶に、照れたように自分の後ろ首を数回撫で、再度会長の方を見た。すると、彼が微笑を浮かべる。
「そうか。ではこの発言は撤回しよう。ついては一つ君に聞きたい事がる」
「な、なんですか?」
「あの落ちた場所の事を知っていたのは何故だ」
「…… この前、防犯カメラ設置の件で和実屋さんが来て、その件を聞いていたので、もしかしたらそこに落ちたのかなと…… ただそれを話したら和実屋さんが責められても嫌だし、第一自分の話しを聞いてくれるかわからないから…… 言えなかったというか」
「そうか。成る程…… 様々な要因がありそうだが、今回の件。君は色々と大変な目にあったわけだが……」
「は…… い」
「引き続きここで働く意志はあるかね」
その問い後、沈黙が流れる事暫し。自分は会長を見る。
「自分は…… 気軽においしいコーヒーを飲んで貰って、笑顔で帰ってもらう事にやりがいを感じています。なので、引き続きここで働きたいです」
「では、君の信念の為に精進してくれ。さすれば自ずとこの店舗が売り上げトップになる日も近い将来あるかもしれないな」
すると、会長はティーカップを持ち上げた。
「琉叶や、和実屋が口々に絶賛する君のコーヒーを淹れてくれないか?」
自分は隣にいる、琉叶を見ると、ゆっくりと頷き笑い、自分もそれにつられ笑みを溢し会長を見た。
「今すぐ淹れます」
『和実屋さん?』
『正解。それより直ぐに戻って着てくれない?』
『は、はい了解っす』
その会話後も未だ呆然としている琉叶に笑みを浮かべて見せた。
「店から。しかも元店長が来てるみたいなんだけどさ、とりあえず戻ろうぜ。自分は大丈夫」
「しかしっ」
「琉叶。いてくれるよな?」
「…… ああ。勿論」
すると彼が今日初めて笑みを溢し、自分もそんな彼に微笑み掛ける。
「じゃあ行きますか」
雨は少し小降りになってきたようで、雨音も先より静かだ。そんな中、自分達は、傘を差し店へと戻る。すると店の前にはスタッフ数人が集まっていたのだ。その中にはまこや、多持の姿があったのだ。すると、自分達を見つけると駆け寄る。
「ちょっと、2人して濡れちゃってるじゃん」
「大丈夫なのですか? 風邪引きますぞ」
「それよりどうしたんすか?」
「優斗君が気になったからにきまってるじゃん。昨日あの後、あの店長が偉そうな事言って、この事厨房で言ってたから来たの」
「そうなんすね」
「辞めさせられそうになったら自己談判しにいくから」
「でも風村さん。そこまでしなくても大丈夫な気がしまずぞ」
「まーね。とりあえず2人共、いってらっしゃい」
すると、ドアを勢いよくまこが開けると、基山の隣で俯く近藤と電話で話した和実屋が会長の隣でパソコンを開いていた。
「和実屋さん」
「遅かったねーー って言うかなんかひどく濡れてない?」
「それより、どうしてここに?」
「昨日の話し聞いて、防犯カメラの画像をチェックして持ってきたわけ。それで」
話し途中で彼が手招きをし、自分等を呼び、パソコンの画面を指差す。そこには、紛失が発覚した前日の夜の日にちが記載されていた。
「壁の端見ていて」
そして再生し始めた。そこには近藤の姿のみであり、彼がパソコンに向かってる姿。そして指摘した場所には見た事のある布袋が置いてあった。すると、画像の中の彼が椅子から立つ。その時、袖机に思いっきり打つけた。その拍子に袋が動き消えた。
「ここだけ拡大してみるよ」
和実屋は再度その場所だけ拡大し、動画を再生すると、やはり椅子を袖机に強打した事により、袋が落ちたようだ。
「会長。いかがでしょうか?」
「成る程。しかしこの壁の修繕はどうなっている」
「はい。私の時からこのような状況でしたので、見積もりを依頼はしておりました。ただ、額が思いの外高く。またここだけ修繕した所で、この店も老朽化が進んでおります。なので、いっそうの事建て直しをと思い企画書は提出してあります」
「そうか。後基山が先程清掃業者に問い合わせし、先程君が言っていた事の裏付けがとれた。なので君の疑いは晴れた事になる。納得いったかね近藤店長」
名前を会長に呼ばれ、びくりと体を動かす。
「は、はい」
明らかにいつもの横暴さがない。そんな彼に会長が睨みつける。
「脚下照顧。上に立つ者としてまず自分を見つめ、襟を正す。そうでなくては人は付いてこない。今回の件も、まず、自分を律しするべきで、この状況証拠だけで他者を責めるべきではない。君が仕事熱心なのは認めよう。ただ、君1人でこの店が成り立ってるわけではない。上に立つ者、又は権限のある者は公正に者、事を客観的に捉えてこそビジネスチャンスが広がり、社員の信頼、顧客獲得に繋がる。それを踏まえ最善を尽くす事が求められる立場だったという事を肝に命じるめきだった。とりあえず近藤店長、君の処分はおって知らせる」
すると、今度は会長は自分の方を見た。いきなりの事で思わず生唾を飲み込み、頭を下げる。
「さ、先程は、話しの途中で出てしまってすいません」
「そうだったな。愚息がいきなり話しに入ってきてしまったからな」
「琉叶は、すげー奴です。そんな事言わないほしいっ、です」
その言葉に、隣いた彼を見ると一瞬目を見開くも、その後、徐々に泣き笑いのような表情へと変わる。そんな琉叶に、照れたように自分の後ろ首を数回撫で、再度会長の方を見た。すると、彼が微笑を浮かべる。
「そうか。ではこの発言は撤回しよう。ついては一つ君に聞きたい事がる」
「な、なんですか?」
「あの落ちた場所の事を知っていたのは何故だ」
「…… この前、防犯カメラ設置の件で和実屋さんが来て、その件を聞いていたので、もしかしたらそこに落ちたのかなと…… ただそれを話したら和実屋さんが責められても嫌だし、第一自分の話しを聞いてくれるかわからないから…… 言えなかったというか」
「そうか。成る程…… 様々な要因がありそうだが、今回の件。君は色々と大変な目にあったわけだが……」
「は…… い」
「引き続きここで働く意志はあるかね」
その問い後、沈黙が流れる事暫し。自分は会長を見る。
「自分は…… 気軽においしいコーヒーを飲んで貰って、笑顔で帰ってもらう事にやりがいを感じています。なので、引き続きここで働きたいです」
「では、君の信念の為に精進してくれ。さすれば自ずとこの店舗が売り上げトップになる日も近い将来あるかもしれないな」
すると、会長はティーカップを持ち上げた。
「琉叶や、和実屋が口々に絶賛する君のコーヒーを淹れてくれないか?」
自分は隣にいる、琉叶を見ると、ゆっくりと頷き笑い、自分もそれにつられ笑みを溢し会長を見た。
「今すぐ淹れます」
