目を閉じれば、彼名タを想ひ出す…宮中‐春の花ノ戸‐ゆらゆら舞う花の刻は、平安。この花荻野ノ国には、幽花世と桜花ははか乃野にある常世と今の空花世の三つの世界がある。大気の壁に穴があいて、花の渦がとけた御魂の霊花イ〈レイカイ〉になったものは、花恋絵巻の桜花ははか乃野につながっていて、鈴ともなみはこノ世とあノ世を行き来きしていた。花恋絵巻のなかを抜け出て、東京から平安時代まで二人はtimeslipする!花宵宮の花夕夢のなか、若宮を抱きしめるもなみは夢のような恋におちる。抱きしめれば若宮の温かい背に頬を涙が伝ってゆく。鈴の描く花恋絵巻は、ス咲乃オ乃ゐ琴の分け御魂の恋物語で決して開けてはいけないと言われていた。二人の恋に土鬼使いの花茨ノ君が、襲いかかる!封印されていた〈花恋絵巻〉からでてきた妖たちが宮中を暗雲に包んでいく。二人は掬矢名タ姫ノゐ琴のもつ、永遠の恋が叶う秘薬〈花血蜜〉を追いかけてゆく。



