ひどい頭痛に、千景の意識はゆっくりと覚醒した。ズキズキと痛むこめかみを抑えながら、布団に顔を埋める。ふわりと香るのは優しくて爽やかな石鹸の匂い。それに違和感を感じて、千景は瞼をこじ開けた。
「……えっ!?」
 小さくも声を漏らしてしまったのは、目の前に光希の綺麗な寝顔があったからだ。ぴくりと整った眉が動いて、ぼんやりと瞼が開いていく。目が合う寸前で、千景はぎゅっと目を瞑った。とりあえず寝たふりだ。光希と同じ布団で寝ているだなんて意味がわからなくて、まだ寝ていることにしたい。ふっと、光希が息を吐いた気配。それから温かな掌が頬に添えられた。
「千景くん」
 囁くような優しい声音に、心がキュウっとなる。こんなに素敵な男の子が千景だけを見ていてくれているだなんて、本当は今この瞬間も夢なのかもしれない。
「おーい、千景くん」
 親指が優しく頬を擦る。
「目を開けないと、キスしちゃうよ」
 思わずびくりと反応してしまった。ゆっくりと瞼を開けて、光希の顔を見上げる。正面にいる光希の顔は、薄暗い中でもわかるくらい慈愛に満ちていた。
「やっぱり、起きてたね」
「……今、起きたの」
「そっか。おはよう」
「……おはよう」
 赤くなりそうな顔を隠すように布団に顔を伏せると、光希はおもしろそうに声を上げて笑った。
「今日も可愛い千景くん」
 なんて返事をしたら良いのかわからなくて、ひとまずこくりと頷いておく。すると頬を撫でていた手が千景の髪をさらりと触った。
「昨日、カイさんが月見ててさ」
 思わず顔を上げて光希を見遣った。
「カイが?」
「うん。千景くんのこと、可愛いって言ってた」
「えぇ、まさか」
 頭の中で『そんなこと言ったの?』と尋ねても、カイの気配は少しも感じられない。光希には会うのに、千景の前には現れてくれないことが寂しい。
「千景くんと、ずっと一緒にいるって言ってた」
「何それ」
「そのまま廊下の隅で寝ちゃってさ、大変だったんだよ」
「そ、そうなの?」
「だからこうしてぎゅうぎゅうになって一緒に寝てるってわけ」
 確かに二段ベッドの上段に千景を放り投げるわけにはいかなかったのだろう。申し訳なくて、精一杯ぺこりと頭を下げた。
「カイと俺が、ごめん」
 なるべく距離を取るように縮こまっていると、光希はもう一度千景の髪をさらりと撫でて布団から起き上がった。そのままベッドから立ち上がり、千景を振り返る。
「いいよ、千景くんだから。でも」
「うん?」
「無防備に困らせるのは、俺だけにしてね」
「……困らせる?」
「いい?俺だけだよ」
 光希だけ、と呟くと、光希は改めて大きく頷いた。パチパチと瞬きを繰り返しながら考える。つまり、千景は光希を困らせているということか。確かに困らせ続けてきた気はする。毎日食事を共にさせられたり、運動の練習に付き合わされたり、昨晩は寝こけた千景を廊下からベッドまで運んでくれたりしたのだ。それはそれは多大なる迷惑をかけたに決まっている。
「さて、早く寝癖直して朝ごはんに行こう」
 そうだ。ほとんど毎朝寝癖まで直してもらってもいるではないか。おずおずと布団から這い出ると、頭の上で髪がふよふよと動く感覚がある。今日もひどいらしいそれを見てか、光希は「可愛いね」と言いながら優しく笑った。
 
*******

 光希はどうしてあんなにも優しいのだろう。教室のど真ん中に位置する自分の席に座りながら、千景は朝からずっと考え続けていた。この鈍臭い千景にまで優しいということは、多分みんなに優しい男なのだろう。
『ねえ、カイ?』
 朝から無視され続けているのに懲りずに話しかけてしまうのは、ほとんど千景の癖だからだ。でも返事がないことには少し落ち込みもする。
「千景先輩」
 突然名前を呼ばれた気がして、一瞬悩みながらも振り返った。クラスにいながら名前を呼ばれることなんて、ほとんどないのだ。
「あっ、望月くん」
 慌てて席から立ち上がったのは、そこにいたのが昨日世話になった望月だからだった。彼なら千景の名前を呼んでもおかしくない。駆け寄ると、光希と同じくらいの長身から見下ろされる。
「千景先輩。今日、昼飯持ってきた?」
「お昼はいつも光希と食堂」
「ああ、そっか。じゃあ、よければおまけでこれも食べて」
 差し出されたのは白い紙袋だ。受け取りつつも中を覗き込むと、そこには透明なポリ袋に個包装された色々なパンが六つほど入っていた。
「パンだ!いいの?」
「これ、うちのパンなんだ」
「望月くんの家、パン屋さんなの?」
「そうだよ。鈍感で疎い千景先輩以外はみんな知ってる有名な話」
 一応少しむくれてみせたけれど、その通り過ぎて反論もできない。
「千景先輩みたいなアルバイトを募集してるから、指が治ってそのつもりがあったら声かけて」
「俺みたいな?」
「そう。碌に友達もいない暇そうな人」
 それは流石に失礼だなと思った時には、涼介はひらりと手を振って去っていった。綺麗で優しいのに、ちょっと意地悪なところはカイみたいだ。今になってみたら、カイが気に入るのもわかる気がする。
 そんなことを考えながら残りの授業を受けて、昼休みになると千景は光希に連絡を入れて中庭で落ち合った。
「見て、パンもらったの」
 ベンチに横並びに腰掛けながら二人の間にパンを並べていく。メロンパン、ジャムパン、ホットドッグ、カレーパンなど、どれも美味しそうでワクワクする。
「誰にもらったの?」
「望月くん。病院に一緒に行ってくれた子で、面倒見がいいの」
「……ふーん」
 あまり楽しそうではない様子に思わず顔を見上げると、光希は取り繕うように少しだけ笑って「パン、可愛いね」と言った。
「光希が選んでいいよ」
「なんで?千景くんがもらったんだから先に選びなよ」
「そんなのいいんだよ。どうぞ」
「……じゃあ、ありがとう」
 光希は遠慮がちにそう言いながら、メロンパンを選び取った。
「じゃあ、俺はジャムパン」
 しっかりと手に持つとふわふわしていて、ビニール袋から取り出すと思い切りかぶりついた。そのあまりの美味しさに目を丸くすると、目の前の光希もメロンパンをじっと見つめて「美味しい」と呟く。
「メロンパン、好きなんだ」
 光希のことをまた一つ知れたことが嬉しくてニコニコしながら尋ねると、光希は「ふふ」と笑いながら一つ頷いた。
 本当はパンの気分ではなかったのかもしれないと心配していたけれど、ホッとする。それと同時に、千景は大切なことを一つ心に決めた。


******* 


 光希と千景の休日は寮の部屋でダラダラ過ごすか、近所に買い物に出かけるか、図書館に涼みにいくかの三択だ。特に思いが通じてからはデートをしたかったところを、千景の指の怪我を気にしていつも通り過ごすに努めていた。それなのにやっと包帯がとれた土曜日、つまりは昨日のことだ。千景は光希が寝癖を治してやると時計を見てから慌てたように準備をして、「ちょっと、行ってくる」と部屋を出たきり夕方まで帰ってこなかったのだ。当然帰ってきた千景を問い詰めたけれど挙動不審になるばかりで、結局可哀想になって見逃してやってしまった。ところが日曜日の今日も同じように準備を整えたと思ったら、光希が着替えているうちに愛想笑いを浮かべながら「じゃあ、行ってくるね」と行ってそろりと扉の外へと出ていった。一日放っておかれたのだ。もう逃してやることはできない。
 光希は千景に遅れないように適当に準備を整えると、部屋を後にして寮の玄関から飛び出した。ピョコピョコと急いで進む千景が吸い込まれて行ったのは、学校の近くのパン屋だった。時刻は午前十時前、すっかり開店している様子のショーウィンドウにはパンが所狭しと並んでいて、いい香りもしている。そんな幸せな光景を前に、光希は嫌な予感がしていた。扉をゆっくりと押し開けると「いらっしゃい」と店の奥から声がして、誰かがやってくる気配がする。その間に店内を見回すと奥にはイートインスペースまであり、カフェを併設したパン屋であることがわかった。
「あっ、新川光希」
 いきなりフルネームで名前を呼ばれて振り返ると、レジ奥の暖簾から白いコックコートのような制服を着た背の高い男が出てきたところだった。彼のことは名前くらいは知っている。
「望月涼介」
 光希がつぶやくと同時に、「望月くん、どうかしたの」と暖簾の奥からよく知った声が聞こえてきて、光希の心はピンと張り詰めた。そうしているうちに涼介の脇からひょこりと出てきたのは、思った通りの可憐な顔。綺麗な形の瞳と視線が交わったと思ったら、その目が大きく見開かれた。
「光希」
 涼介と同じ制服を着て、茶色い帽子までかぶって、それがあまりにも似合いすぎている。
「千景くん、可愛いね」
 それは心からの言葉でもあるのに、少し嫌味みたいな声音になってしまった。でも仕方がないことだ。恋人が他の男と仲睦まじく働いていて、それを内緒にされていたなんて、全くもって面白くない。
「帰るよ」
 光希がレジに近づきながらそう言うと、千景は目を瞬かせながら焦ったように涼介を見上げる。それが尚更面白くなくて、急激に頭に血が上った。
「まあまあ」
 涼介が千景を庇うように前に立ちはだかる。
「邪魔しないでくれる?」
「落ち着けって。あんたたち、いつも一緒なんだろ?土日くらい千景先輩はうちのパン屋に頂戴」
「やだ、無理」
「あんたが嫌でもさ、千景先輩は?」
 突然光希と涼介の視線を浴びて、千景はきゅっと縮こまった。そして大きな目をキョドキョドとしながら、ゆっくりと口を開く。
「俺、ここで働きたい」
「千景くん!」
「それで、いつか光希の好きなメロンパンの作り方、教えてもらう」
 千景の言葉に、涼介が「え、そうなの?」と言った。その言葉にコクリと頷いてから、千景はスッと光希をまっすぐに見上げる。
「それに、お金をたくさん稼いだら、いつか光希に恩返しもする」
「……恩返し?」
「俺はいつも光希に迷惑かけて、困らせてるから」
「迷惑でもないし、困ってもないからいらない」
「それでも、俺がしたいからするんだ」
 しっかりとした眼差しは、まるでもう一人の千景が重なって見える。
「誰に言われたわけでもなくて、俺は俺として、頑張るんだ」
 そんな風に言われたら、光希は黙るしかなかった。光希のために頑張ろうとしているだけなら止めたけれど、千景は千景のために行動している。
「はい、納得したなら帰って」
 いくら状況を理解はしても、偉そうにそう言った涼介に従うのは癪で、光希は奥の壁にあるメニューボードに目を凝らした。
「ホットコーヒー、店内で。なんか美味しいパンも食べたいです」
 光希がそう言うと見るからに嫌そうに顔を顰めた涼介を押し除けて、千景が目を輝かせた。
「はい!コーヒーの淹れ方は昨日覚えたんだ。待っててね」


*******


 千景がアルバイトを始めて約三週間がたった。三週間といえば聞こえはいいけれど、七月最初の日曜である今日で通算六回目の出勤だ。パンの名前や値段を必死で覚えて、昨日やっと一人でレジ打ちができるようになったところである。
「千景先輩、そちらのお客さんにホットコーヒー」
「はい。ホットコーヒーね」
 涼介はいつも千景にドリンクの提供を任せてくれる。千景がレジ打ちよりもコーヒーを淹れる方が上手にできることを理解しているのだろう。
『やっぱり、カイに似てるね。ちょっと意地悪で、器用で、優しいところが』
 今日も相変わらず返ってこないカイからの返事。寂しくて話しかけることはやめられないけれど、千景は千景として頑張るだけだ。
 そうやって今日も必死で働いて、千景の終業時刻である十七時には店主である涼介の父親と母親に挨拶をして、パンをいくつかもらって帰るのがアルバイトのルーティンである。ところが、いつもはすんなりと帰されるところを、千景は店主に呼び止められた。
「千景ちゃん、メロンパンの日は八月の最初の頃がいいんだっけ」
「あ、はい。最初の火曜日なんですけど。本当に、無理でなければ」
「わかってるよ。頑張ってくれてるから特別にね」
 メロンパンの日とは、光希のために店主に一緒にメロンパンを作ってもらう日だ。光希の誕生日である夏休み中のその日、アルバイトの予定だと光希に伝えたらひどくがっかりしていた。だからこそ、千景は光希が好きな美味しいメロンパンで光希の誕生日を祝うつもりだ。
「気をつけて帰ってね」
 望月家に見送られて店の外に出ると、遠くで蝉が鳴いている。制服の入った手提げかばんを振り回しながら、ゆっくりと帰路に着く。
「ミーンミンミン」
 全く似ていない蝉の鳴き真似はいつもだったらカイが笑ってくれるところだ。だから全く気づかなかったけれど、これではただの変質者である。一人きりの帰り道はあまり面白くない。
「千景くん」
 寂しいところに突然後ろからかかった声は、紛れもなく光希のものだ。急いで振り返ると、光希は図書館の帰りらしくトートバッグを肩に提げて、優しく微笑んでいる。
「光希」
 思いがけず大好きな光希に会えたことが心底嬉しくて思わず満面の笑顔を浮かべると、光希は少しだけ困ったように溜息をついた。
「俺に会えて、そんなに嬉しい?」
「うん」
「今日も俺を置いてアルバイトに行ったくせにね」
「あ、えっと、寂しかった?」
「当たり前でしょ」
 光希は素直にそう言うと、千景の隣に並んで優しく左手を繋いできた。
「み、光希」
「なあに」
 想いが通じ合ってから、光希はいつだってなんでもない風に千景に触れてくる。千景だけがドキドキして、振り回されて、いっぱいいっぱいになるのだ。手を引かれて歩き出しても、心臓は少しも落ち着いてくれない。繋がれた手に汗が滲んで、それが無性に恥ずかしい。
 普段通り落ち着いている光希の話を聞きながら、上手く返事ができたのかもよくわからないままに寮の自室に戻った。光希は冷房のスイッチを入れて、ベッドに寄りかかるように座ると千景の手を軽く引いてくる。だから千景もゆっくりと荷物を置いて、光希から少し離れて床に座り込んだ。
「千景くん」
「う、うん」
「俺、寂しかったんだよ」
「……うん」
「でもこうして手を繋いでくれたから、許してあげる」
 光希が勝手に繋いできただけだけれど、許してくれると言うのであればありがたい話だ。コクリと頷いて、我ながらぎこちない笑みで光希を見上げる。
「わっ」
 目があったと思ったところで繋いでいた手を引っ張られた。そして気がついた時には光希の胸元へと突っ伏していた。慌てて起きあがろうとしても、しっかりと肩を抱かれていてそれは叶わなかった。
「逃げないでよ」
「う、うん。逃げないよ」
「嘘、今逃げようとした」
 逃げようとしたと言うよりは、ちょっと体を離そうとしただけだ。近すぎると、訳がわからなくなるから。
「俺は千景くんのことが好き。知ってるでしょ」
 千景は少し悩んでから、ゆっくり頷いた。千景だって光希のことが誰よりも好きだ。気持ちは確かに通じ合っているはずである。それでも、光希はこうして、確かめるようなことを言ってくる時がある。その度に、千景は恥ずかしくてたまらないのだ。だって、きっとこの後は。
「じゃあさ、キスしていい?」
 やはりそうきたか。そう思うと同時に赤面して、身体中から汗が吹き出た。光希の胸に顔を押し付けて、とりあえず顔を隠してみる。
「千景くん、嫌?」
 嫌というより、訳がわからない。口と口をくっつけるって、一体何がどうなってそうなるのだろう。恋愛経験のない千景にはわからないのだ。
「嫌なら、今日もほっぺたにしようか」
 その残念そうな声音に、胸がキュウっとなる。光希はいつだってこうして千景の気持ちを伺ってくれるのだ。それなのに千景は逃げてばかりで、一向に光希に向き合おうとしていない気がする。
『カイ、どうしたらいい?』
 こんなことをカイに聞くのはどうかと思うけれど、聞かずにはいられない。当然なんの返事もなくて、相変わらず心細い。例えば、カイだったらこんな時どうするだろうか。あまり光希を待たせるわけにもいかない。
「もしかして、カイさんに相談してる?」
「え!?い、いや」
「千景くんが、どうしたいかでいいんだよ」
 千景がどうしたいか。一生懸命に考えて考えて、ゆっくりと息を吸い込んだ。
「……い、いいよ」
「え?」
「キス、しようか」
 ゆっくりと顔を上げる。きっと情けないほどに首まで赤くなっているだろう。いつもは涼やかな光希の瞳に、確かな熱を感じる。怖くなって、頬に添えられた手に、色気もなくぎゅっと目を瞑った。少ししてふわりと重なった感触に、背中がぞわりと粟立った。それはほんの一瞬のことで、唇が離れた瞬間は妙に寂しくて、でも初めてにしては上手くできたかもしれないという安堵の気持ち。
「……本当に可愛いね、千景くん」
 光希の優しい声に、ゆっくりと目をあけた。至近距離の瞳は少しだけ水分を含んでいるように見えて、思わず右手を伸ばす。
「ごめんね」
「え?」
 何に謝られたのかわからないうちに、伸ばした手を取られて、そのまま勢いよく体重をかけられた。
「わっ」
 驚いている間に床に寝かされて、気がついた時には再び唇が重なっていた。くっついては離れていくそれに息を吸うこともままならない。光希がやっと離れたのは、もしかしたらこのまま窒息をするのかもしれないと千景が覚悟を決めたのと同時だった。必死で酸素を肺に取り入れる。息苦しさに、目からポロリと雫が流れ落ちた気がした。
「千景くん、ありがとう」
 掴まれていた右手を引っ張り上げられて、再び光希の胸に突っ伏す体勢になる。優しく背中をさする様子はどこまでも余裕そうなのに、光希の心臓は千景と同じくらい速く鼓動していた。その音を聞いて、千景は少しだけ安心できた。光希も千景と同じように、一生懸命に恋をしているのだ。光希は光希なりに、千景を好きでいてくれている。そう思うとどうしようもなく愛おしくて、たまらなくなった。
「みつき」
「うん?」
「俺たちの心臓の音、速いねえ」
「……そうだね」
「一緒だね」
「うん」
「キスって、なんか、すごかった」
「……すごかった?」 
「すごい、幸せ」
 もし光希も同じ気持ちなら、千景は嬉しい。でも千景には到底光希のような振る舞いはできる気がしなくて、精一杯の気持ちを込めて光希の首に腕を回してくっついてみた。